患者申出療養制度(読み)かんじゃもうしでりょうようせいど

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

患者申出療養制度
かんじゃもうしでりょうようせいど

患者から申し出のあった、健康保険では適用外の治療あるいは新しい未承認薬の使用に対し、安全性や有効性など国の定める基準を満たしたものについて、現行の保険外併用療養費制度のなかで、健康保険が適用される診療との併用を認める制度。癌(がん)や難病などで先進医療や新薬に対する患者の要求が切実となっていることに対応して、進歩の著しい先進的治療が患者の希望に沿って速やかに受けられることを目的とする制度で、国民の健康寿命の延伸を目ざす新たな施策(「日本再興戦略」改訂2014)に位置づけられ、2016年(平成28)4月から導入された。
 保険外併用療養費制度では、保険適用外の自由診療のうち、先進医療や高度医療などの「評価療養」にかかる費用の基礎的部分(診察や検査など)が、医療保険から給付される。「評価療養」とは、高度の医療技術を用いた療養などで保険導入のための評価を行うものをいい、先進医療のほかに医薬品・医療機器の治験にかかわる診療、承認済みで保険適用以前の医薬品・医療機器の使用、適応外の医薬品・医療機器の使用などが含まれる。しかし現行の評価療養では治療の選択肢などに制約があり、先進医療に対する患者の切実な要求に対応するため、新たにこの患者申出療養制度が創設された。この制度には、安全性や有効性については、国が専門家の合議によって確認し、また前例のない診療は特定の医療機関で行うなどの規定が設けられている。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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