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成人T細胞白血病 せいじんティーさいぼうはっけつびょう adult T-cell leukemia; ATL

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

成人T細胞白血病
せいじんティーさいぼうはっけつびょう
adult T-cell leukemia; ATL

レトロウイルスの一種である HTLV-1 (ヒトT細胞白血病ウイルス1型) が感染し,このウイルスに特有な pX遺伝子の産物 (pX蛋白質) が引き金となって起ると考えられている白血病。日本の九州,四国地方の一部に多発し,ウイルス感染後 20~30年の長い潜伏期間を経て発病する。

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デジタル大辞泉の解説

せいじんティーさいぼう‐はっけつびょう〔セイジン‐サイバウハクケツビヤウ〕【成人T細胞白血病】

HTLV-1(成人T細胞白血病ウイルス)の感染で起こる白血病ATL(adult T-cell leukemia)。
[補説]ウイルス潜伏期間が数十年と長く、乳幼児期に母子感染した保因者が40歳を過ぎてから発症することが多い。悪性リンパ腫となることもあるため、「成人T細胞白血病リンパ腫」「ATTL(adult T cell leukemia/lymphoma)」とも呼ばれる

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百科事典マイペディアの解説

成人T細胞白血病【せいじんティーさいぼうはっけつびょう】

白血病は血液の癌(がん)で白血球が異常に増殖する病気だが,このうちレトロウイルスの一種であるHTLV(Human T-cell Leukemia Virus)-1に感染,発病する白血病のこと。

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家庭医学館の解説

せいじんてぃーさいぼうはっけつびょう【成人T細胞白血病 Adult T-Cell Leukemia(ATL)】

[どんな病気か]
 リンパ球(白血球(はっけっきゅう)の一種)のうちのT細胞が異常になる白血病で、おもに40歳以降の人におこることから、「成人」という形容詞がついています。
 異常になったT細胞をATL細胞といい、HTLV-Ⅰ(ヒトTリンパ球向性ウイルス)というレトロウイルスの感染が原因で出現します。
 四国、九州、沖縄に多い病気ですが、その他の地域でも散発的にみられます。
 感染経路は、母乳によるお母さんから赤ちゃんへの感染、性行為による異性間での感染、輸血による感染などが、おもにあげられます。
●種類
 病状の進み方などから、つぎの4つに分類されます。
①急性型
 ATL細胞が多数で、進行が早く、生命にかかわる危険が高いものです。
 リンパ節の腫(は)れ、肝臓、脾臓(ひぞう)、皮膚、肺などへのATL細胞の浸潤(しんじゅん)(取り込み)がみられます。高LDH(乳酸脱水素酵素(にゅうさんだっすいそこうそ))値、高カリウム血症などの血液の異常をともなうことも多いものです。
②慢性型
 多数のATL細胞がみられるのにもかかわらず、進行はゆるやかで、慢性(まんせい)リンパ性白血病(せいはっけつびょう)(「慢性白血病」)と似た経過をたどります。
 高LDH値、高カリウム血症があっても軽く、正常なこともあります。
③くすぶり型
 血液中に占めるATL細胞の割合が数%と少なく、ほとんどが無症状のまま経過します。
④リンパ腫(しゅ)型
 白血病としてよりも悪性リンパ腫(「悪性リンパ腫」)として経過し、急性型に転化しやすいものです。血液中のATL細胞の数はまれで、リンパ節の腫れが目だちます。
[検査と診断]
 血液検査でATL細胞が証明されるほかに、HTLV-Ⅰの感染を受けている抗HTLV-Ⅰ抗体(こうたい)が検出されるなどで診断がつきます。
[治療]
 急性型やリンパ腫型は、ATL細胞を撲滅(ぼくめつ)するための抗がん剤多剤併用療法(たざいへいようりょうほう)を行ないます。
 慢性型とくすぶり型は、定期的に検査し、現在以上に病状が進行しないように薬を使用します。
 免疫(めんえき)が低下し、日和見感染ひよりみかんせん)(感染症とはの「日和見感染」)がおこりやすいので、予防のための薬の使用も行ないます。しかし、予後はきわめて不良です。

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