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慢性白血病 マンセイハッケツビョウ

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デジタル大辞泉の解説

まんせい‐はっけつびょう〔‐ハクケツビヤウ〕【慢性白血病】

骨髄にある造血細胞が、分化・成熟する能力を保ちながら、無制限に増殖していく病気。慢性骨髄性白血病慢性リンパ性白血病に大別される。進行は緩やかで症状は軽いが、放置すると急性白血病に移行することがあり、化学療法造血幹細胞移植などの治療が行われる。→急性白血病

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家庭医学館の解説

まんせいはっけつびょう【慢性白血病 Chronic Leukemia】

[どんな病気か]
 徐々におこってくる白血病で、慢性骨髄性白血病(まんせいこつずいせいはっけつびょう)と慢性(まんせい)リンパ性白血病(せいはっけつびょう)の2種類があります。慢性骨髄性白血病と慢性リンパ性白血病の比率は、約8対1となっています。
■慢性骨髄性白血病(まんせいこつずいせいはっけつびょう)
 フィラデルフィア染色体という異常な染色体をもった細胞が、成熟・分化しながら無制限に増殖する白血病です。
 患者さんは、40~50歳の人に多く、とくに男性に多くみられます。
■慢性(まんせい)リンパ性白血病(せいはっけつびょう)
 体内に侵入した病原微生物と闘うなどの免疫学的なはたらきをもたない成熟小リンパ球が増殖して、全身の臓器に侵入する白血病です。
 日本では少ない白血病です。白血病全体に占める割合は、2~3%にすぎません。
[症状]
 徐々に発症し、健康診断を受けた際などに、血液検査白血球数(はっけっきゅうすう)が増えていたり、腫(は)れている脾臓(ひぞう)が触れたりして発見されることも少なくありません。
 慢性骨髄性白血病では、からだがだるい、疲れやすい、体重減少、寝汗(ねあせ)、上腹部の不快感などが現われます。胃潰瘍(いかいよう)を合併していることも多いものです。また、ほとんどの人に脾臓の腫れがみられます。
 慢性骨髄性白血病は、発症してからこれらの症状が現われるまでに、6~8年ぐらいかかるといわれています。
 慢性リンパ性白血病では、リンパ節の腫れと脾臓の腫れなどがおこってきます。
[検査と診断]
 静脈から血液を採取して調べると、正常の場合では1mm3中4000~9000個である白血球数が著しく増加し、ときには10万~20万個にも増えています。
 貧血(ひんけつ)は発症初期にはみられませんが、病気が進行してくるにつれて、現われてきます。
 血小板数(けっしょうばんすう)は正常なこともありますが、慢性骨髄性白血病では増加していることが多いものです。
 慢性骨髄性白血病では、いろいろな成熟段階の白血球が血液中に出現し、染色体を調べると、フィラデルフィア染色体と呼ばれる22番目の染色体の異常がみられることが、診断の有力な手がかりになります。また、血液中の好中球(こうちゅうきゅう)(「血液、造血器のしくみ」)のアルカリホスファターゼ(「ALP(Al‐P)(アルカリホスファターゼ)」)が低下していることも、診断の一助となります。
 慢性リンパ性白血病では、成熟小リンパ球が増加します。骨髄穿刺(こつずいせんし)を行なって骨髄液を調べても、同じ結果がみられます。
[治療]
 慢性骨髄性白血病では、フィラデルフィア染色体をもつ細胞の増殖を根本的に抑える治療として、骨髄移植(こつずいいしょく)(「骨髄移植の知識」)があります。
 患者さんが45歳以下で、血縁者に白血球抗原(はっけっきゅうこうげん)(HLA)が適合する人がいる場合には、まず、骨髄移植が検討されます。
 骨髄提供者(ドナー)から採取した骨髄を静脈から輸血する同種骨髄移植(どうしゅこつずいいしょく)が行なわれます。移植後は、約1か月無菌室に入り、感染症や合併症の予防などの管理が行なわれます。
 慢性骨髄性白血病の化学(薬物)療法としては、ヒドロキシカルバミドやブスルファンという薬剤を長期間使用し、腫瘍細胞(しゅようさいぼう)の増殖を抑える治療を行ないますが、根治はむずかしいものです。この治療は、外来通院で行なわれることもしばしばです。また、最近では、インターフェロンの使用も行なわれます。
 病気が末期になると、急性白血病と同じ症状になります。これを急性転化(きゅうせいてんか)といいます。急性転化した場合、多剤併用化学療法(たざいへいようかがくりょうほう)を行ないます。
 慢性リンパ性白血病では、抗がん剤シクロホスファミド副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンなどを用いて治療しますが、発病初期は、治療をしないで経過をみることも少なくありません。若い人には、骨髄移植が行なわれます。
●予後
 診断確定後、慢性骨髄性白血病が急性転化をおこすまでの期間は平均3~4年で、約90%の人は、急性転化後3~6か月で死亡しますが、慢性期の骨髄移植によって約50%の人が長期生存しています。
 一方、慢性リンパ性白血病の平均生存期間は、約5年といわれています。

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世界大百科事典内の慢性白血病の言及

【白血病】より

…すべての白血球が共通の母細胞(造血幹細胞)から生ずるところから,このような白血病の白血球は造血幹細胞にきわめて近いものと推定される。白血病はまた,自然経過の緩急によって,急性白血病と慢性白血病にも分けられる。急性白血病では,増加した白血病の白血球の大部分は未熟な形態を示す細胞(芽球)であり,慢性白血病では,未熟な細胞から成熟した細胞が段階的に増加していたり,成熟型がほとんどを占めていることが多い。…

※「慢性白血病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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