情報端末機器が電気通信事業法の定める技術基準を満たしていることを認定すること、また、その基準認証制度。電気通信回線に接続される電話、携帯電話、ファクシミリ、各種モデムなどが対象で、この認定を受けていない機器は電気通信回線に接続してはならない。技術基準適合認定には、民間の登録認定機関が、申請された端末機器を個別に試験する「登録認定」のほか、量産品の生産体制が設計通りに確保されているかどうかを審査してその工場で生産する端末機器を一括認定する「設計認証」(電気通信事業法56条)や、他の利用者の通信を妨害するおそれが少ない端末機器を製造業者・輸入業者自らが試験する「技術基準適合自己確認」(電気通信事業法63条)がある。2015年(平成27)時点では、量産品の設計認証が主流となっている。なお類似の制度に「技術基準適合証明」があり、これは電波法に定める無線機器の技術基準を満たしたことを示す基準認定制度である。技術基準適合認定、あるいは技術基準適合証明のいずれかに合格すると、端末機器に「技適マーク」の表示が義務づけられる。
技術基準適合認定は、1985年(昭和60)の電気通信事業法の施行と同時に導入されて以来、長く海外から日本市場の閉鎖性の象徴であるとして規制緩和要求の対象となってきた。1999年(平成11)に設計認証制度が導入され、2003年(平成15)には認定機関を指定制から登録制へ移行し、認定業務を民間へ開放した。さらに、2004年には自己確認制度が導入された。なお、2002年以降、外国政府との相互承認協定(MRA:Mutual Recognition Agreement)が導入され、ヨーロッパ連合(EU)、シンガポール、アメリカなどの機関にも審査を認めている。
[矢野 武 2016年4月18日]
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新