摂関家渡領(読み)せっかんけわたりりょう

百科事典マイペディアの解説

摂関家渡領【せっかんけわたりりょう】

殿下渡領(でんかのわたりりょう)とも。平安時代以降,藤原氏の氏長者に代々伝えられた所領。殿下は摂政関白敬称。大和佐保(やまとさほ)殿,備前鹿田(びぜんかた),越前方上(えちぜんかたかみ)荘,河内楠葉(かわちくすは)荘が有名。
→関連項目鹿田荘長瀞(山形県)

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世界大百科事典 第2版の解説

せっかんけわたりりょう【摂関家渡領】

藤原氏の氏長者地位に付属して伝領される所領。平安中期以降,摂政ないし関白が藤氏長者となるのが通例となったため,摂関の敬称により,殿下渡領ともいわれ,また摂籙渡(せつろくわたり)荘とも称された。渡領とは,特定の地位に付随して渡り伝えられる所領をいい,平安中期には天皇に代々伝えられる後院渡領が成立しており,そのほか太政官の官務渡領や局務渡領などもあるが,史上とくに有名なものは藤原摂関家の渡領である。藤原氏長者の渡領については,1017年(寛仁1)道長が頼通に氏長者を譲ったときの寛仁の渡文が存したことを示す記録があり,当時すでに大和国佐保殿,備前国鹿田荘,越前国方上荘,河内国楠葉牧の4ヵ所から成る渡領が成立していたことがわかる。

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