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政治機能 せいじきのうpolitical function

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

政治機能
せいじきのう
political function

社会学者 T.パーソンズは,政治機能を社会システムにとっての「集合的目標達成」と位置づけ,他の経済,文化,パーソナリティ体系と対比させた。政治機能としては他にも「社会を統合し,統一的な公共的決定を行なう」機能,紛争解決の機能,利害調整の機能など多様なものが考えられる。これらは,政党や行政機構などがそれぞれの機能を果たしてきたが,実際上はさまざまな社会集団によって担われている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

政治機能
せいじきのう
political function

政治的集団の活動ないし作用をいう。元来、機能という用語は生物学的概念で、有機体がその生命の存続を図るために、その体内の各器官を通じて発揮する活動を意味する。20世紀初頭まで、国家を有機体とみる考え方がまだ強く影響力をもっていたし、また国家もなお典型的な政治的集団と考えられていたので、国家の活動は国家機能ないし政治機能とよばれていた。当時、国家の政治機能として通常、立法、司法、行政の三つがあげられた。
 しかし、大衆社会の出現とともに、社会問題など国家の解決しなくてはならない問題が日増しに増大し、その政治機能も飛躍的に拡大した。他方、社会の分化に対応して、国家以外に政党や圧力団体など多様な政治的集団も出現し、それらは、それぞれその集団の利益を図るために、国家の政策決定過程に働きかけた。こうして、これら政治的集団は国家の政策決定に参与するという形で一定の政治機能を果たす一方、社会に対しては国家の政治機能を分有するという二面的な政治機能を果たすようになった。そこで、国家の政治機能と他の政治的集団のそれとを区別する意味で、前者を国家機能といい、後者を政治機能という使い分けがなされる場合もある。
 現代アメリカ政治学の政治体系論では、以上述べた従来の政治機能概念がシステム論によって解釈し直されて用いられている。とはいっても、システム論も有機体論の流れをくんでいることもあって、機能概念の規定において目新しいものはない。まず第一に、政治機能とは、国家概念の言い換えにすぎない政治体系の作用、すなわち入力機能input functionと出力機能output functionをいう。次に、政治発展とともに政治体系の機能も当然に分化するが、これに対応して政治体系内部にその下位体系の政治構造も分化する。この政治構造の作用も政治機能という。これは、いうまでもなく政治体系の分化した機能である。[安 世舟]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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