斎場(読み)サイジョウ

デジタル大辞泉 「斎場」の意味・読み・例文・類語

さい‐じょう〔‐ヂヤウ〕【斎場】

神仏を祭るために、特別に設けられた清浄な場所。いつきのにわ。斎場所祭場
葬儀を行う場所・会場火葬場を兼ねていること多い。
大嘗祭だいじょうさいのとき、供物を調えるために設ける建物。斎場所。
[類語]霊域聖域神域

さ‐にわ〔‐には〕【場/沙庭】

神を招いて、お告げを聞く清浄な場所。
建内宿禰たけのうちのすくね―に居て、神のみことを請ひき」〈・中〉
神のお告げを承る人。霊媒者。さにわびと。
中臣なかとみ烏賊津いかつ使主おみして、―とす」〈神功紀〉
神楽かぐらの和琴奏者。
[補説]「さ」は神稲の意とも、「さや(清)」の略ともいう。

ゆ‐にわ〔‐には〕【場/斎庭】

神を祭るためにみ清めた場所。さいじょう。

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精選版 日本国語大辞典 「斎場」の意味・読み・例文・類語

さい‐じょう‥ヂャウ【斎場】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 神仏をまつり礼拝する清浄な場所。いつきのにわ。まつりのにわ。斎場所。祭場。
    1. [初出の実例]「斎場に僧をかぞふれば千僧一をあませり」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
    2. [その他の文献]〔王安石‐南郊青城文〕
  3. 大嘗祭(だいじょうさい)のとき、神への供え物を用意するために設けられる建物。斎場所。斎庁所。
    1. [初出の実例]「次斎場預官人等点定斎場内外院服院并雑殿地」(出典貞観儀式(872)二)
  4. 京都の吉田神社にある吉田神道神殿。日本最上神祇斎場所。〔唯一神道名法要集(1511頃)〕
  5. 近代以降、葬儀を行なう場所をいう。葬儀場。
    1. [初出の実例]「谷中の斎場から団子坂の方へ行く道を取った」(出典:煤煙(1909)〈森田草平〉二四)

いみ‐ば【斎場】

  1. 〘 名詞 〙 斎み清めた、神をまつる場所。さいじょう。ゆにわ。

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改訂新版 世界大百科事典 「斎場」の意味・わかりやすい解説

斎場 (さいじょう)

祭礼行事のため,常設あるいは臨時に設けられる清浄な場所。大嘗祭(だいじようさい)の斎場,吉田神社の斎場所などが有名である。大嘗祭では悠紀(ゆき),主基(すき)の両斎国よりもたらされる稲穀や他の国々から献上される由加物などを納入する所を斎場という。在京斎場京斎場斎場院とも称した。抜穂(ぬいぼ),神服,由加物などの神への料物,祭祀調度などはすべてここで調理設備され,決められた日(卯日)に大嘗宮へ運ばれる。すると,その日のうちに撤去されるきまりである。吉田神社の場合,末社の大元宮(たいげんきゆう)とその付属建物を総称していう。日本最上神祇斎場(所)ともいう。大元宮は茅葺き八角造で大元尊神をまつり,さらに伊勢神宮の内外両宮を奉斎し,これを取りまくように式内社(しきないしや)3132座の神々をまつっている。1590年(天正18)には八神殿をもここに移し,吉田家が実質的に神祇官代,神祇管領長上として諸社を支配し,宗源宣旨(そうげんせんじ)を授ける権威の源泉となった。
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普及版 字通 「斎場」の読み・字形・画数・意味

【斎場】さいじよう

祭場。

字通「斎」の項目を見る

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葬儀辞典 「斎場」の解説

斎場

葬儀・告別式を行う専用の式場。現在では自宅葬より斎場を利用することが多くなってきています。

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