翻訳|porphyry
ポーフィリーともいう。広い意味では化学組成にかかわりなく、小さい結晶(ときにはガラスを含む)の集合体である石基と多数の斑晶からなる火成岩をいう。斑晶は石英、長石、雲母(うんも)など。石基がガラスを含まなければ造岩鉱物の類似した深成岩の岩石名を前につけて花崗(かこう)斑岩(花崗岩ポーフィリー)、閃長(せんちょう)斑岩(閃長岩ポーフィリー)、石英閃緑斑岩(石英閃緑岩ポーフィリー)などといい、ガラスを含むなら火山岩の岩石名を前につけて安山岩ポーフィリー、デイサイトポーフィリーなどという。また斑晶の鉱物の名を前につけて石英斑岩といった使い方もする。狭い意味ではカリ長石の斑晶を含む斑状組織の火成岩をさす。広義の斑岩は岩脈や岩床などの貫入岩、あるいは火山岩として産出する。アメリカ西部では鉱床を伴う岩脈や岩床の岩石をさしてこの語を用いる。
[千葉とき子]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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