有り付く(読み)アリツク

デジタル大辞泉 「有り付く」の意味・読み・例文・類語

あり‐つ・く【有り付く】

[動カ五(四)]
求めていたものをやっとの思いで手に入れる。
㋐お金や食物などが手に入る。「小遣い銭に―・く」「思いがけないご馳走に―・く」
㋑働き口が見つかる。「割のいい仕事に―・く」
住みつく。安住する。
むすめは…さるかたに、したたかなるさまに―・きたり」〈夜の寝覚・一〉
異性と一緒に住む。結婚する。
「三人はみなみな―・き給ふ」〈伽・鉢かづき
似合う。ぴったりする。板につく。
「さし縫ひ着つつ、―・かずとり繕ひたる姿ども」〈総角
ある身分境遇に生まれつく。
「もとより―・きたるさ様の並々の人は」〈蓬生
[動カ下二]住みつかせる。また、仕官などさせて生活の道を得させる。身を固めさせる。
「殿ばら、今まで―・けざるこそ心にかかり候へども」〈曽我・四〉
[類語]勝ち取る勝ち得る射落とす射止めるせしめる物にする

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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