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有限要素法 ゆうげんようそほう finite element method

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

有限要素法
ゆうげんようそほう
finite element method

微分方程式に対して差分方程式があるように,連続体の構造解析に用いられる近似的解法の一つ。有限要素法は,連続体の解析に関して,それを細かく分割し,その分割した各々の要素について近似的に応力と変位その関係 (弾性,弾塑性) を求め,要素の集合体である連続体に対して成立する方程式をマトリックス演算 (→マトリックス法 ) により解く方法である。

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デジタル大辞泉の解説

ゆうげんようそ‐ほう〔イウゲンエウソハフ〕【有限要素法】

コンピューターで、複雑な構造物の変形・振動などを数値的に解析する手法の一。解析対象を、数学的に取り扱いが容易な細かい要素に分割し、要素間に境界条件を与え、偏微分方程式連立方程式を解くことで全体のふるまいを解析する。FEM(finite element method)。

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百科事典マイペディアの解説

有限要素法【ゆうげんようそほう】

固体材料,機械,構造物の変形・応力・振動などを数値的に解析する手法の一つ。数学的には大規模な連立一次方程式を解くことに帰せられるが,その計算にはコンピューターを用い,その計算手順を指示するプログラムがいったん完成すれば,構造部材の形状や境界条件によらず共通して使えるという汎用(はんよう)性に富んだ手法。
→関連項目応用数学

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世界大百科事典 第2版の解説

ゆうげんようそほう【有限要素法 finite element method】

固体材料,機械,構造物の変形・強さ・振動などを数値的に解析する手法の一つ。あらゆる工学分野の物理現象の数値解析法あるいはシミュレーション解析法として広く利用されている。有限要素法に類する近似解析法は古くからあったが,1954年ころアメリカボーイング社の技術者により,航空機の後退翼の剛性計算のために開発されたマトリックス構造解析法matrix method of structural analysisが今日の有限要素法の原型とされている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

有限要素法
ゆうげんようそほう
finite element methodFEM

コンピュータによって物理シミュレーションを行うための手法の一種。連続な物体を有限個の「要素」に分割し、各要素の特性を単純な数学的モデルで近似し、連立方程式の形にして全体の挙動を解析する。
 差分法と比較すると、複雑な形状の解析が容易で、汎用(はんよう)プログラムをつくりやすい、計算上のモデルと実物との対応が明快で使いやすい、などの点が優れている。
 また、強力な機能をもつ汎用プログラムが開発されていて、数学やプログラミングの知識がなくても、ブラックボックス的なツールとして工学的センスだけで解析できるので、設計実務に広く使われている。[戸川隼人]

応用

有限要素法は最初、飛行機の翼の詳細な強度計算をするために開発された。平板や曲面の板を縦横に組み合わせて強度をもたせたモノコック構造の計算が可能で、補強材を併用した構造、穴のあいた板、管の継手部分などの解析などによく用いられる。
 土木関係では橋梁(きょうりょう)、トンネル、高速道路、ダムの強度計算、津波や河川の流れの計算などに、建築関係では高層ビル、長いスパンの梁(はり)の解析(その応用として、大型ドームの設計)、プラント建設関係では、配管とタンクを含む全体としての振動解析、熱解析、流体解析などに利用される。
 近年は非線形問題の計算技術が進歩し専用のソフトウェアが開発された結果、塑性加工のシミュレーション、衝突時の挙動解析、半導体デバイスの設計など、従来の常識を超える高度な応用が可能になった。
 また理工学教育において、直感的でわかりやすく、先端技術に直結する教育ツールとして注目されている。[戸川隼人]
『戸川隼人著『有限要素法へのガイド』(1979・サイエンス社) ▽鷲津久一郎・山田嘉昭・山本善之・川井忠彦編『有限要素法ハンドブック』全2冊(1981、83・培風館) ▽K. J. Bathe著、菊地文雄訳『有限要素法の数値計算』(1996・日本コンピュータ協会) ▽菊地文雄著『有限要素法概説――理工学における基礎と応用』新訂版(1999・サイエンス社) ▽黒田英夫著『Visual Basicによる数値解析プログラム』(2002・CQ出版)』

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