木古内(読み)きこない

改訂新版 世界大百科事典 「木古内」の意味・わかりやすい解説

木古内[町] (きこない)

北海道南西部,渡島(おしま)支庁上磯郡の町。渡島半島南部にあり,津軽海峡に面する。人口5341(2010)。和人が住むようになったのは15世紀中ごろと伝えられるが,本格的な開拓は1880年代に山形から旧庄内藩士105戸が入植して以降に行われた。農業は米作主体で,酪農は1970年代前半をピークに減少傾向にある。漁業は昭和初期までイワシ漁が盛んであったが,近年は沿岸漁業の不振から養殖漁業への転換がなされ,ワカメノリ,ホタテガイの生産額が増えている。森林が町面積の約80%を占め,その1/3が杉の人工林であるが,幼木が多く,将来にその活用が期待される。JR江差線が通り津軽海峡線も88年に開通した。
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