本案(読み)ほんあん(英語表記)merits; Hauptsache

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

本案
ほんあん
merits; Hauptsache

民事訴訟において付随的なもの,派生的なものに対し,主要あるいは基本的な事項,たとえば請求当否などをいう。請求 (原告の主張) の当否,すなわち請求の認容または棄却を主文 (結論) とする判決を本案判決 (実体裁判) といい,訴訟要件または上訴の要件を欠いている訴えに対する判決,または上訴を不適法として却下する判決を訴訟判決という。刑事訴訟においては,訴訟費用に関する裁判以外の裁判を本の裁判ということがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

ほんあん【本案】

本案は,付随的または派生的な事項に対して,主要または中心たる事項を表す語である。民事訴訟法上,その意味は使用される局面(場所)によって,いろいろに理解されている。たとえば訴訟判決(訴訟要件または上訴の要件が欠けているため,請求の当否について判断をせずに訴えまたは上訴をしりぞける判決)に対するものとして〈本案〉判決という言葉が使用されているが,この場合における本案は原告の請求(訴訟物)そのものを表し,したがってまた本案判決は訴えの適否ではなくて,その中身に相当する請求の当否に関する判決を意味する。

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大辞林 第三版の解説

ほんあん【本案】

[1] この案。
[0] 訴訟において、請求の主目的ないしは中心をなす事項。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ほん‐あん【本案】

〘名〙
① この案。該案。
※伊藤特派全権大使復命書附属書類(1885)天津談判「本案苟も両国交渉の事件となりたる以上は」
② 令制で、発給者がみずから作成し、正文(しょうもん)と同一であることが確認された公文書の控え。内案。〔律(718)〕
③ 民事訴訟法で、原告の主張にもとづいて、審理裁判の対象となっている紛争の事案の内容そのものをいう。
※朝野新聞‐明治一四年(1881)七月九日「右は本案に関せざる予審の言渡に付」

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