朱鞠内湖(読み)シュマリナイコ

デジタル大辞泉 「朱鞠内湖」の意味・読み・例文・類語

しゅまりない‐こ【朱鞠内湖】

北海道北部にある人造湖石狩川支流雨竜川上流に造られたダム湖。面積23.7平方キロメートル。

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共同通信ニュース用語解説 「朱鞠内湖」の解説

朱鞠内湖

朱鞠内しゅまりない湖 北海道北部の海抜約280メートルの原生林内に位置し、2373ヘクタールの面積を持つ国内最大の人造湖。1943年、雨竜第1ダムの貯水池として建造された。日本人だけでなく多くの朝鮮半島出身者らが強制労働の末に亡くなった。74年に道立自然公園に指定。湖岸は複雑に入り組み、大小13の島が浮かぶ。イトウのほかワカサギなどの釣り、キャンプツーリングで訪れる人も多い。冬場は厳しく冷え込むため、ダイヤモンドダストなどが観測できることでも知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「朱鞠内湖」の意味・わかりやすい解説

朱鞠内湖 (しゅまりないこ)

北海道中央部空知支庁管内幌加内町にある人工湖。雨竜湖とも呼ばれる。雨竜第1貯水池と第2貯水池とからなり,第2貯水池はとくに宇津内(うつない)湖と呼ばれることがある。雨竜川の本流上流部を第1ダムで,その支流ウツナイ川を第2ダムでせき止めたもので,第1ダムの堤高は45.5m,定常水位の湖面標高は282m,湛水面積は23.7km2。大正末,藤原銀次郎が北大演習林の払下げを受け,雨竜電力会社事業として1938年着工,44年に完成し,当時は日本最大の人工湖であった。第2貯水池の水はウツナイ川を経て第1貯水池に導かれ,第1貯水池南東部の導水口からは約7kmの隧道を経て天塩川流域の名寄市の旧風連町にある雨竜発電所に導かれ,この発電所は5万1000kWの発電能力をもっている。また用水は雨竜川流域一帯の水田灌漑用水にも用いられている。湖岸線は複雑で無数の入江があり,13の島が浮かび,ヌマエビ,ウグイコイなどの魚類が多く,ヒメマス,ワカサギ,サクラマスが養殖され,冬季湖面は結氷する。現在は貯水池を含め施設一切は北海道電力の所有となっているが,付近一帯は朱鞠内道立自然公園に指定され,遊覧船,ボート遊びが楽しめ,キャンプ場などの施設があって夏秋のリゾート地として利用されている。
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日本歴史地名大系 「朱鞠内湖」の解説

朱鞠内湖
しゆまりないこ

雨竜うりゆう川上流にあり、雨竜湖とも称される。面積二三・七三平方キロで、人造湖としては日本最大の面積を誇る。貯水量二億四四六五万立方メートル。昭和一八年(一九四三)に竣工した発電を目的とする雨竜第一ダム(朱鞠内ダム)により出現した。発電用水はトンネルで東の天塩川に送水され、上川郡風連ふうれん町に雨竜発電所がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朱鞠内湖」の意味・わかりやすい解説

朱鞠内湖
しゅまりないこ

北海道の上川総合振興局所管区域の北部にある湖。別称雨竜湖(うりゅうこ)。面積 23.73km2石狩川支流雨竜川の上流をせき止めた人造湖で,大小二つの貯水池に分かれる。1944年発電専用ダムとして完成。有効貯水量約 1億7000万m3。湖岸は屈曲に富み,風光明媚。完成した当時は日本最大の人造湖であった。湖の南東部から約 6kmのトンネルで東方の天塩川に流し,雨竜発電所(最大出力 5万1000kW)の発電に利用され,下流部は灌漑に利用する。湖には数個の島があり,観光地となっている藤原島には展望台もある。ウグイ,フナ,アメマス,コイ,ワカサギなどの魚類が釣れるが 11月下旬には結氷する。第二貯水池は支流のウツナイ川をせき止めたもので,第一貯水池の西方 2kmにあり,トンネルで結ばれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「朱鞠内湖」の意味・わかりやすい解説

朱鞠内湖
しゅまりないこ

北海道中央部、上川(かみかわ)総合振興局管内の幌加内町(ほろかないちょう)にある人造湖。雨竜湖(うりゅうこ)ともいう。雨竜川の最上流部を朱鞠内地区でせき止め、雨竜第一ダム用の朱鞠内湖と、雨竜第二ダム用の宇都内湖(うつないこ)がつくられた。1943年(昭和18)完成。湖面標高280メートル、湛水(たんすい)面積24平方キロメートル、北海道最大の人造湖である。これを利用する雨竜発電所は東の風連(ふうれん)町にあり、最大出力5万1000キロワット、いまも大規模な水力電源として重要な役割を果たす。湖の周囲は北海道大学演習林で原始の姿を多く残しており、キャンプや釣り、ボートなどのレクリエーション地域として知られ、車で訪れる人も多い。名寄(なよろ)市から入って25キロメートルの距離にある。

[柏村一郎]

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百科事典マイペディア 「朱鞠内湖」の意味・わかりやすい解説

朱鞠内湖【しゅまりないこ】

北海道中北部,幌加内町にある発電用貯水池。雨竜湖ともいう。1943年完成の雨竜第1,雨竜第2の2ダムで雨竜川上流がせき止められ大小二つの湖に分かれる。第1ダムは堤高45.5m,堤長216m。有効貯水量は合計1億8347万7000m3。コイ,ワカサギが生息,湖岸は屈曲に富み風光にすぐれる。
→関連項目幌加内[町]

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デジタル大辞泉プラス 「朱鞠内湖」の解説

朱鞠内(しゅまりない)湖

北海道雨竜郡幌加内町にある雨竜第一ダムのダム湖。湛水面積は2373ヘクタール。すぐ傍の、雨竜第二ダムが形成する宇津内湖も含めた総称として用いる場合もある。湖内には大小10以上の島が点在し、周辺には天然林が広がる。一帯は朱鞠内道立自然公園に指定されている。

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