共同通信ニュース用語解説 「北海道電力」の解説
北海道電力
1951年設立。水力発電56カ所、火力発電11カ所など主な発電設備は計70カ所。泊原発(泊村、出力207万キロワット)は東日本大震災後停止し再稼働の見通しが立っていない。北海道の地震では苫東厚真火力発電所などが停止し国内初の管内全域停電(ブラックアウト)に陥った。2018年3月期の連結売上高は7330億円、純利益は165億円。
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1951年設立。水力発電56カ所、火力発電11カ所など主な発電設備は計70カ所。泊原発(泊村、出力207万キロワット)は東日本大震災後停止し再稼働の見通しが立っていない。北海道の地震では苫東厚真火力発電所などが停止し国内初の管内全域停電(ブラックアウト)に陥った。2018年3月期の連結売上高は7330億円、純利益は165億円。
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民間電力会社。供給区域は北海道で、1951年(昭和26)電気事業再編成の一環として旧北海道配電の供給区域を継承して設立された。当初は水力中心の電源構成で出発したが、産炭地に立地する地の利を生かして石炭火力の開発に力を入れ、中国電力に続いて全国2番目に第二次世界大戦後の電力不足を解消した。水力開発に関しては、電源開発株式会社と分業体制をとり、日高地方の開発は北海道電力、十勝地方の開発は電源開発(株)がそれぞれ担当する、「水力二頭立て開発」方式をとった。北海道電力は石油火力の開発にも取り組んだが、他の電力会社のような火力発電用燃料の油主炭従化(石油の発熱量が石炭のそれを上回ること)は生じなかった。1989年(平成1)には、北海道古宇(ふるう)郡泊(とまり)村で、原子力発電所の運転を開始した。北海道電力の需要構造には、(1)冷房需要が小さいため他の電力会社でみられる最大電力の先鋭な夏ピークがみられない(冬ピークを維持している)、(2)電灯など民生用のウェイトが大きい、という二つの特徴があり、(1)の点は、年負荷率(ねんふかりつ)(年平均電力の最大3日平均電力に対する比率)を高めて、経営上のメリットとなっている。資本金1143億円(2008)、売上高5433億円(2008)。販売電力量324億キロワット時(2007年度)。苫東厚真(とまとうあつま)火力、泊原子力など多数の発電所をもつ。
[橘川武郎]
『北海道電力株式会社編・刊『北のあかりを灯し続けて――北海道電力五十年の歩み』(2001)』▽『橘川武郎著『日本電力業発展のダイナミズム』(2004・名古屋大学出版会)』
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