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李箕永 りきえい

百科事典マイペディアの解説

李箕永【りきえい】

朝鮮のプロレタリア作家。号は民村。1925年,KAPF朝鮮プロレタリア芸術同盟)結成に加わり,活躍。《民村》《鼠火》《故郷》など多くの作品において,農村を舞台にしてその生活をユーモアを交えて描いている。

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世界大百科事典 第2版の解説

りきえい【李箕永 (R)I Ki‐yŏng】

1895‐1984
朝鮮の作家。号は民村。忠清南道牙山の生れ。開化思想をもつ父らが建てた私立学校を終え,一時教職についたが,1922年渡日し翌年関東大震災にあい,帰郷。24年短編《兄の秘密の手紙》が《開闢(かいびやく)》の懸賞に入賞して作家の道に入り,25年カップ結成にも参加した。植民地下農村の疲弊と階級分化,農民のたたかいを描いた長編《故郷》(1933)や《人間修業》(1936),《春》(1940)のほか,中編野火》,短編《元甫》《製紙工場村》などがあり,農村作家としての個性を表現した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

李箕永
りきえい

イ・キヨン(李箕永)」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

李箕永
りきえい / イギヨン
(1895―1984)

朝鮮の小説家。天安の私立学校を卒業後、1922年日本に渡って正則英語学校に学ぶが、関東大震災後帰国して創作を始め、『兄の秘密の手紙』が『開闢(かいびゃく)』の懸賞文芸三席に入選。25年カップ(朝鮮プロレタリア芸術同盟)が組織されるとこれに参加、中心メンバーの1人として数多くの創作や評論を書いて活躍したが、34年の第二次カップ検挙によって投獄される。33年『朝鮮日報』に連載された長編『故郷』は、日本に留学した一青年の故郷の農村への回帰を中心に、20年代の社会相をリアルに描いた作品として、解放前の代表作の名に恥じない。解放後も旺盛(おうせい)に創作活動を続け、社会主義朝鮮の建設に邁進(まいしん)する農村の姿を描いた長編『地』によってその地位を不動のものとし、さらに『豆満江(とまんこう)』『ある女性の生涯』などの長編を発表、その功績を評価されて金日成賞を受賞した。文学芸術総同盟中央委員会委員長を務めた。[梶井 陟]
『李殷直訳『故郷』上下(1960・朝鮮文化社) ▽李殷直訳『豆満江』全7巻(1961・朝鮮文化社)』

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世界大百科事典内の李箕永の言及

【朝鮮文学】より

…これが世界プロレタリア文学運動の影響もうけて,朝鮮でも1925年に朝鮮プロレタリア芸術同盟(略称カップ)が結成され,一時は文学界を席巻するほどの勢いをみせた(1935解散)。農村の階級分化と農民の闘いを描いた李箕永(りきえい)の長編《故郷》(1933),紡績工場の労働闘争を描いた韓雪野の長編《黄昏》(1936)などが代表的作品といえる。いっぽう階級的立場に立たない民族主義的な作品傾向も根強く存在し,プロレタリア文学と拮抗しつつ,ともに日本の支配に抵抗した。…

※「李箕永」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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