東映[株](読み)とうえい

百科事典マイペディア 「東映[株]」の意味・わかりやすい解説

東映[株]【とうえい】

映画会社。1951年東京映画配給・東横映画・大泉映画が合併して設立当初片岡千恵蔵,市川右太衛門らを中心とした時代劇に重点をおいたが不振,現代劇今井正の《ひめゆりの塔》(1953年)のヒットと経営合理化で企業的に安定。1950年代に入ると中村錦之助,東千代之介など新しいスターを生み出し時代劇の黄金時代を築いた。1954年娯楽本位の2本立て興行を採用して成功。その後作品は時代劇から任侠映画路線に移った。1960年代以降映画産業は衰退に向かうが,アニメーション製作,洋画配給,ビデオ・テレビ映画製作,不動産部門などの関連会社による経営の多角化で対応。最近は,デジタル対応のシネマ・コンプレックスなどにも積極的。本社東京,撮影所東京,京都。2011年資本金117億円,2011年3月期売上高1088億円。売上構成(%)は,映像関連66,興行関連13,催事関連8,観光不動産6,その他7。
→関連項目石井輝男岡田茂加藤泰小林旭高倉健テレビ朝日ホールディングス[株]深作欣二萬屋錦之介

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