日本歴史地名大系 「松雲院」の解説 松雲院しよううんいん 熊本県:熊本市熊本城下子飼松雲院[現在地名]熊本市東子飼町子飼(こかい)地域北端、子飼交差点近くの白川沿いに位置する。臨川山と号し、臨済宗南禅寺派、本尊釈迦坐像、脇侍は普賢と文殊像。「国志草稿」によると、慶長一七年(一六一二)松井佐渡守康之の没後、康之の法号春光院をとって豊前小倉(こくら)に建立され、のち松井氏代々の菩提寺となった。松井氏は肥後三家老の筆頭の家柄で、のち八代城の城主として藩統治の一端を担った。 松雲院しよううんいん 愛知県:刈谷市小山村松雲院[現在地名]刈谷市恩田町国道一五五号の北側にあり、松林に囲まれている。医王山と号し、曹洞宗。本尊は文珠菩薩。寺伝によると、額田(ぬかた)郡夏山(なつやま)郷柿平(かきだいら)村(現額田郡額田町)出身の恩田弥平次郎清信の守る小山(おやま)村出張陣屋が、正平二〇年(一三六五)足利義詮の攻撃を受け、弥平次郎は戦死、家臣の高木玄信が主君の菩提を弔うため私宅に薬師如来を安置し、出家したのが本寺の始まりという。寺の周囲には堀が残っている。寛永一八年(一六四一)養心僧がここに留まる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by