果然(読み)カゼン

デジタル大辞泉 「果然」の意味・読み・例文・類語

か‐ぜん〔クワ‐〕【果然】

[ト・タル][文][形動タリ]結果が予期どおりであるさま。
「破天荒の新理論を組成し、―として学術界の方針一斡いちあつする」〈雪嶺真善美日本人
[副]予期したとおりになるさま。果たして。案の定。
戦争の後は必ず大雨があるが、…―大雨がやって来たわい」〈魯庵社会百面相
[類語]果たせるかな案の定果たしてやはり案のごと案にたがわずてっきり・思ったとおり・やっぱり道理でなるほどさすがそれもそのはず

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精選版 日本国語大辞典 「果然」の意味・読み・例文・類語

か‐ぜんクヮ‥【果然】

  1. [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
    1. 結果が、考えていたとおりであるさま。予想どおりであるさま。〔文明本節用集(室町中)〕
      1. [初出の実例]「勝子を呼び出して相見するに、果然(クヮゼン)として十分の顔色あり」(出典読本英草紙(1749)五)
      2. [その他の文献]〔王維‐藍田山石門精舎詩〕
    2. 満腹であるさま。〔荘子‐逍遙遊〕
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 予期していたとおり。はたして。あんのじょう。
    1. [初出の実例]「最も工業社会の発達は著しく覚ゆ、果然、二十九年に至りて職工横奪てふ珍異なる現象を示せり」(出典:日本の下層社会(1899)〈横山源之助〉日本の社会運動)

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普及版 字通 「果然」の読み・字形・画数・意味

【果然】か(くわ)ぜん

満腹の状態。〔荘子、逍遥遊〕(ゆ)くは、三(さんそん)にして反る。腹(な)ほ果然たり。はたして然り。〔史記伝〕刀筆と爲るべからずと。果して然り。

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