染出す(読み)シミダス

デジタル大辞泉 「染出す」の意味・読み・例文・類語

しみ‐だ・す【染(み)出す/×滲み出す】

[動サ五(四)]液体が、覆っている物を通して表面に出てくる。染み出る。「シャツに汗が―・す」
[類語]染みる滲む浸透染み入る染み込む染み透る染み渡る染み出る

そめ‐だ・す【染(め)出す】

[動サ五(四)]染めて文字模様を表す。「白地に紺で屋号を―・す」
[類語]染める染め抜く染め分ける染め上げる染め変える染め返す染め直す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「染出す」の意味・読み・例文・類語

そめ‐だ・す【染出】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 染めて色や模様などをあらわし出す。そめいだす。そめいず。
    1. [初出の実例]「立丸の内に水といふ字を染出(ソメダ)したる幕さへ張りて」(出典:近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉五)
  3. 光などが、染めたかのようにあたりの色や姿をあらわし出す。
    1. [初出の実例]「水は巴の字をきっぱりと〈吟行〉 月の色なを染出してちらし文〈西習〉」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第一二)

しみ‐だ・す【染出・沁出】

  1. 〘 自動詞 サ行五(四) 〙
  2. 外ににじみ出る。しみ出る。
    1. [初出の実例]「毛孔から汗がたらたらたらと浸出(シミダ)す気の不快(わる)さ」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉下)
  3. ( 比喩的に ) 次第に、ひとりでに表面に現われてくる。
    1. [初出の実例]「そんな憧憬と不満とが、沁出さずにはゐなかった」(出典:あらくれ(1915)〈徳田秋声〉九一)

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