デジタル大辞泉
「梁山泊」の意味・読み・例文・類語
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りょうざん‐ぱくリャウザン‥【梁山泊】
- 中国山東省梁山県の東南、梁山の麓にあった沼。鉅野沢(きょやたく)ともいった。天険の地として知られ、古来、盗賊、謀反軍の根拠地となっていたが、北宋末期に続発した反乱の一つである宋江の一味の故事が、南宋の講談の中で、やはりこの地にたてこもったとされ、それが「水滸伝」に記述されてから、転じて、一般に、豪傑や豪傑気どりの野心家などの集合するところをいう。
- [初出の実例]「医も交る梁山伯の河豚の会」(出典:雑俳・日本の鳥(1799))
- [その他の文献]〔水滸伝‐第一一回〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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梁山泊 (りょうざんぱく)
Liáng shān pō
中国山東省西部,梁山県の梁山周辺にあった沼沢。梁山濼(りようざんはく)とも書く。山東丘陵の西縁は南北に細長い地溝をなし,黄河が溢流(いつりゆう)するごとに沼沢地が伸縮をくりかえしていた。古くは大野沢・巨野沢などと呼ばれ,のちには分化して済寧をはさんで北四湖・南四湖などと呼ばれた。梁山泊はその最も北部にあたり,五代のころからこの名で呼ばれていた。この付近は黄河のはんらんで荒廃し人口も減少していたが,中原の中心地や南北交通の要路を扼(やく)する位置にあるところから,反体制勢力の拠点になりやすく,北宋末には宋江がここを拠点として,山東,江蘇,河北にわたる広い地域で反乱をくりかえした。これをモデルにしたのが明代の小説《水滸伝》で,これによって梁山泊は,義賊の巣窟の代名詞になった。現在水面は消失しているが,梁山には宋江にまつわる遺跡が残されている。
執筆者:秋山 元秀
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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梁山泊
豪傑や野心家などが集まる場所のたとえ。
[使用例] 池袋の本部合宿所は“大正の梁山泊”ともいうべきもので、同人が集まっては口角泡をとばして盛んに天下国家を論じたものだった[浅沼稲次郎*私の履歴書|1956]
[由来] もともとは、現在の山東省内にあった沼地を指す地名。昔から、盗賊や反乱軍の根拠地となってきましたが、特に、「[水滸伝]」の中で、主人公の豪傑たちがここに立てこもったとされたところから、豪傑や野心家などが集まる場所の代名詞として使われるようになりました。
出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報
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梁山泊【りょうざんぱく】
中国,山東省梁山県の南東,梁山の麓。古来天険の要地として著名。《水滸伝》で林沖,朱貴らの活動がここを根拠として描かれたことから,英雄・豪傑をきどる者の集りをさす。
→関連項目荷沢|水滸伝
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梁山泊
梁山は山東省にある山の名。漢代に梁の孝王が遊猟をしたことからこう呼ばれ、山下の沢地を梁山泊という。天険の要地として知られ、宋の政和年間に、宋江が盗賊を糾合して立てこもった。以後、豪気な男たちが集まる場所を梁山泊という。
出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報
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梁山泊
京都府京都市左京区にある日本料理店。1973年開業。
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世界大百科事典(旧版)内の梁山泊の言及
【水滸伝】より
…《忠義水滸伝》とも標題する。北宋末年,山東省の湖,梁山泊の水辺すなわち水滸に集まった実在の群盗にもとづく物語で,南宋から元にかけて,断片的に講談や演劇でとりあげられていたものを,一つにまとめた。現在最古の版本は,100回から成るが,およそ4部に分かれる。…
※「梁山泊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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