義賊(読み)ギゾク

世界大百科事典 第2版の解説

ぎぞく【義賊】

国家や領主などの権力者からは犯罪人と目され,無法者とされながらも,民衆からは強い支持を受け,富める者から奪っては貧しき者に分かち与え,の不正を正さんとしてついにを落とすが,その英雄的行動により民衆の心のうちに伝説的に生き続ける存在,それが義である。イギリスの歴史家ホブズボームは,これを単なる追剝と区別して〈社会的山賊social bandit〉と呼んだ。典型的には,中世イングランドの伝説化された存在であるロビン・フッドが挙げられるが,同様の事例は前近代農村社会には広く見いだすことができる。

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大辞林 第三版の解説

ぎぞく【義賊】

金持ちから金品を奪い、困っている者に分け与える盗賊。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぎ‐ぞく【義賊】

〘名〙 悪をこらし善を救うことをたてまえとする盗賊。不正の金持から盗んで貧乏人に分け与える盗人。
※歌舞伎・青砥稿花紅彩画(白浪五人男)(1862)三幕「子供にまでその名を知られた義賊(ギゾク)の張本(ちゃうぼん)

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世界大百科事典内の義賊の言及

【ハイドゥク】より

…オスマン帝国のヨーロッパ支配地域,とくにバルカン地方の義賊。所によって名称は異なり,ハイドゥーhajdú(ハンガリー語),ハイドゥクhaiduc(セルビア語,ルーマニア語),クレフテスkléftis(ギリシア語)等と呼ばれたが,その活動の時期はほぼオスマン帝国支配の時期に一致する。…

※「義賊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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