梅津=何応欽協定(読み)うめづ=かおうきんきょうてい(英語表記)He-Umezu Agreement

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「梅津=何応欽協定」の意味・わかりやすい解説

梅津=何応欽協定
うめづ=かおうきんきょうてい
He-Umezu Agreement

1935年当時の支那駐屯軍司令官梅津美治郎と北平 (現北京) 軍事分会主任何応欽との間で結ばれた協定。同年6月 10日何応欽の口頭回答,同7月6日の文書による回答によって成立した。このとき日本は,満州事変以後の華北進出をさらに推し進めるため,中国の東北義勇軍による「停戦協定違反」や,親日派ジャーナリストの暗殺口実とし,武力で中国を脅迫したが,時の国民政府は,抗日よりもむしろ長征中の共産党軍殲滅に力を注いでいたため,これに屈し,中国国民党党部およびテロ工作の秘密組織藍衣社を華北から撤退させ,河北省政府主席于学忠を罷免した。同時に邦交敦睦令を公布して排日運動を取締った。 (→華北5省自治運動 )  

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