紫陽花(読み)アジサイ

デジタル大辞泉 「紫陽花」の意味・読み・例文・類語

あじさい〔あぢさゐ〕【紫花】

ガクアジサイから日本で改良された園芸品種。高さ1~1.5メートルの落葉低木。葉は大きな楕円形初夏淡青色から淡紫紅色に変わるがくのある小花が、球状に集まって咲く。庭木にする。八仙花はっせんか。しちへんげ。しようか。 夏》「―や藪を小庭の別座敷/芭蕉
[類語]額紫陽花

しよう‐か〔シヤウクワ〕【紫陽花】

アジサイ別名

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「紫陽花」の意味・読み・例文・類語

あじさいあぢさゐ【紫陽花】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ユキノシタ科の落葉低木。ガクアジサイを母種とする園芸品種。茎は高さ一・五メートルほどで根元から束生する。葉は対生し大形の卵形か広楕円形で先がとがり、縁に鋸歯(きょし)をもつ。夏、球状の花序をつけ、ここに花弁状のがく片を四または五枚もつ小さな花が集まり咲く。がく片は淡青紫色だが、土質や開花後の日数等により青が濃くなったり、赤が強くなったりする。茎は材が堅く、木釘、楊子をつくり、花は解熱剤、葉は瘧(おこり)特効があるという。あずさい。しちだんか。てまりばな。ハイドランジア。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「安治佐為(アヂサヰ)の八重咲く如く彌(や)つ代にもいませわが背子見つつ偲(しの)はむ」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四四八)
    2. 「あぢさいや鵜の目かへしの山一つ〈梅扇〉」(出典:俳諧・焦尾琴(1701)風)
  3. ユキノシタ科アジサイ属の総称。ガクアジサイ、ヤマアジサイ、ハマアジサイ、タマアジサイコアジサイツルアジサイなどを含む。
  4. 紺屋で、藍建ての際、藍びんに赤銅色となって浮く藍の泡をに見立てていう語。
    1. [初出の実例]「瓶の蓋明けてあぢさいかき廻し」(出典:雑俳・柳多留‐一五(1780))

紫陽花の補助注記

「あじ(あぢ)」は「あつ」で集まること、「さい」は真藍(さあい)の約で、青い花がかたまって咲く様子から名付けられたと思われる。


あじさえあぢさゑ【紫陽花】

  1. 〘 名詞 〙あじさい(紫陽花)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「あちさえの下葉(したば)にすだく蛍をばよひるのかずのそふかとぞ見る」(出典:拾遺愚草(1216‐32頃)上)

しよう‐かシヤウクヮ【紫陽花】

  1. 〘 名詞 〙 植物「あじさい(紫陽花)」の慣用漢名。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「紫陽花」の解説

紫陽花 (アジサイ)

学名Hydrangea macrophylla var.otakusa
植物。ユキノシタ科の落葉低木,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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