歴代宝案(読み)れきだいほうあん

大辞林 第三版の解説

れきだいほうあん【歴代宝案】

琉球王国の外交文書集。明・清二代の対中国関係文書が大半を占め、他は東南アジア関係。1424年から1867年に至る443年間に及び、史料的価値は高い。大半が失われ、台湾大学所蔵本などいくつかの写本が残るのみ。

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百科事典マイペディアの解説

歴代宝案【れきだいほうあん】

琉球王国の外交に関する文書を集めた記録。1697年以降数次にわたり首里王府(しゅりおうふ)によって編纂された。現存するのは一集43巻・二集200巻・三集13巻・咨集1巻・別集2巻の計259巻。1424年から1867年に至る,明・清・朝鮮・暹羅シャム)・安南・瓜哇(ジャワ)・三仏斉(シュリビジャヤ)・マラッカスマトラ・巡達(スンダ)・仏太泥(バタニー)との間に交わされた文書が収録される。近代以降は沖縄久米(くめ)村に密かに保管されていたが,1932年その存在が確認され沖縄県立図書館へ移された。しかし沖縄戦で原本は失われ,台湾大学所蔵の写本,および鎌倉芳太郎ら研究者の手による写本数種のみ残る。琉球王国と東南アジア各国との交流の実態を伝える資料として貴重。

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世界大百科事典 第2版の解説

れきだいほうあん【歴代宝案】

琉球王国の外交文書を集めたもの。第1~3集,約250冊からなる膨大な記録。1424年(尚巴志王代)から1867年(尚泰王代)まで440年余に及ぶ文書が含まれ,全文漢文で記されている。17世紀末から18世紀初期,前後3回にわたって首里王府の手で編集された。内容は対中国関係(明・清2代)のものが大半を占めるが,中世(古琉球)のものには朝鮮をはじめ,シャム,マラッカ,ジャワ,スマトラ,アンナンなど東南アジア諸国関係のものもあり,琉球王国の対外交流の範囲とその内容を知ることができる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

歴代宝案
れきだいほうあん

琉球(りゅうきゅう)王国の外交文書および文案を集成したもの。すべて漢文で表記されており、もともとは3集262巻、別集3よりなっていたが、その一部は現存しない。1424年(応永31)から1867年(慶応3)に及ぶ440年余の文書を含む。中国(明(みん)・清(しん))関係のものが大部分を占めるが、朝鮮をはじめ暹羅(シャム)、満剌加(マラツカ)、爪哇(ジヤワ)、安南(アンナン)など東南アジア諸国関係のものも含まれている。長く久米村(くめむら)に秘蔵されていたが、1933年(昭和8)から研究者の目に触れるようになり、研究が開始された。しかし、沖縄戦で原本は散逸、現在は台湾大学の筆写本ほか数種の写本が残っているにすぎない。外交文書形式の宝庫であると同時に、琉球王国の対外関係、対外貿易を知るうえでの一級史料である。[高良倉吉]

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