水性塗料(読み)スイセイトリョウ

世界大百科事典 第2版の解説

すいせいとりょう【水性塗料 water (base) paint】

塗料の助要素の主成分が水である塗料の総称。水性ペイントともいう。通産省の統計分類では,水系塗料を,エマルジョン系,骨材入りエマルジョン系,水溶性樹脂系に分けている。水に溶けている樹脂および水にコロイド状に分散している塗料とエマルジョン塗料を含めて水性塗料という。電着用塗料も上記に属する。水性塗料に使用している樹脂の組成によって分類すれば,エマルジョン塗料は別にして,水溶性ポリエステル樹脂,水溶性アクリル樹脂など通常塗料に使用している樹脂は水溶化が可能である。

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大辞林 第三版の解説

すいせいとりょう【水性塗料】

水で溶いて、または薄めて用いる塗料。顔料に膠にかわ・ゼラチン・カゼイン、あるいは界面活性剤を加えて乳化するようにしたもの。扱いやすく洗浄容易で乾燥も早いが、耐水性・光沢に乏しい。主として建築物内部の塗装に用いる。水性ペイント。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水性塗料
すいせいとりょう
water paint

水を溶剤とした塗料の総称。エマルジョン系、骨材入りエマルジョン系、水溶性プラスチック系に分けられ、通常はエマルジョン塗料とよばれている。水性ペイントともいう。プラスチックには一般にポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、スチレン‐ブタジエン共重合物、アクリル酸エステル共重合物のエマルジョン(乳濁液)が多い。これらは塗膜の形成法により加熱硬化型と常温硬化型とがある。前者にはスチレン‐ブタジエン系やアクリル酸エステル系が、後者には酢酸ビニル系などがある。水性塗料の一般的な特徴は、水が溶剤の役割をしているので火災や環境汚染の心配が少ない。しかも塗膜はいったん乾燥すると耐水性があり、また耐アルカリ性もよいのでコンクリート、モルタルなどに使用できる。エマルジョンを形成している樹脂の小さな粒子の融合によって塗膜が形成される。そのために光沢は乏しい。常温硬化型はおもに建築物の屋内・屋外塗装用として静電スプレー塗装されることが多い。加熱硬化型は、自動車用プライマーprimerの塗料の塗布の際に、素材との密着をよくするため、表面にあらかじめ塗布する下塗り塗料として使用されている。[垣内 弘]

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