精選版 日本国語大辞典 「永祚」の意味・読み・例文・類語 えい‐そ【永祚】 [ 1 ] 〘 名詞 〙 長く久しく天からたまわった幸い。転じて、長年、永寿。〔晉書‐楽志〕[ 2 ][ 一 ] 平安時代、一条天皇の代の年号。永延三年(九八九)八月八日、彗星、地震などの天変地異により、改元。摂政、藤原兼家・道隆の時代。永祚二年一一月、正暦(しょうりゃく)と改元された。出典は「晉書‐楽志」の「保二茲永祚一、与レ天比レ崇」などによる。[ 二 ] =えいそ(永祚)の風[初出の実例]「俄に雨ふりらいでんして、ゑいそのことくなる風吹」(出典:虎明本狂言・釣狐(室町末‐近世初)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本の元号がわかる事典 「永祚」の解説 えいそ【永祚】 日本の元号(年号)。平安時代の989年から990年まで、一条(いちじょう)天皇の代の元号。前元号は永延(えいえん)。次元号は正暦(しょうりゃく)。989年(永延3)8月8日改元。天変(彗星)による凶兆、地震など凶事を振り払うために行われた。986年(寛和(かんな)2)に、花山天皇の突然の出家により幼少の一条天皇が即位した際、藤原兼家(かねいえ)が摂政に就任。兼家は娘の定子(ていし)を一条天皇の皇后として天皇家の外戚となり、後に関白の位についた。兼家の死後は長男の道隆(みちたか)が摂政・関白職を引き継ぎ、藤原氏が権勢をふるった。 出典 講談社日本の元号がわかる事典について 情報