沖縄開発庁(読み)オキナワカイハツチョウ

デジタル大辞泉 「沖縄開発庁」の意味・読み・例文・類語

おきなわかいはつ‐ちょう〔おきなはカイハツチヤウ〕【沖縄開発庁】

沖縄の総合的開発事業の立案実施経済振興を主な任務とした中央行政機関。沖縄の本土復帰に伴い、昭和47年(1972)、沖縄・北方対策庁を改編して設置総理府外局であったが、平成13年(2001)内閣府に統合され、関連事務は内閣府特命担当大臣(沖縄・北方対策特命担当)の掌理に移された。

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精選版 日本国語大辞典 「沖縄開発庁」の意味・読み・例文・類語

おきなわかいはつ‐ちょうおきなはチャウ【沖縄開発庁】

  1. 昭和四七年(一九七二)沖縄復帰に伴い設置され、沖縄振興開発計画の立案、その実施のための関係行政機関の調整にあたった国の行政機関。平成一三年(二〇〇一)内閣府に統合され、関連事務は沖縄・北方対策特命担当大臣の掌理に移された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「沖縄開発庁」の意味・わかりやすい解説

沖縄開発庁
おきなわかいはつちょう

1972年(昭和47)5月15日に、沖縄の本土復帰に伴い、旧総理府の外局として設置された国の総合出先機関。2001年(平成13)1月の中央省庁再編により、総理府、経済企画庁などとともに内閣府に統合された。

 沖縄開発庁の主要な所掌事務は、沖縄振興開発特別措置法に基づく沖縄振興開発計画の作成、その実施に関する事務の推進、その実施に関し関係行政機関の事務の総合調整などであった。沖縄振興開発計画は、経済・社会などの各分野における本土との格差是正を目的とした社会資本、社会福祉、保健医療などの公共サービスの水準の引き上げや、産業の振興開発などを目的とする総合的な開発計画であったが、同庁はその計画の事業主体ではなく、総合調整機関にすぎなかった。なお、同庁には地方支分部局として沖縄総合事務局が置かれ、国の各出先機関が分掌していた許認可行政や国の直轄公共事業の実施事務などを統合して行う、文字どおりの国の総合出先機関であった。これらの機能は、2001年1月の中央省庁再編により、内閣府本府の政策統括官および沖縄振興局や内閣府の地方支分部局である沖縄総合事務局に引き継がれている。

[福家俊朗・山田健吾]

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百科事典マイペディア 「沖縄開発庁」の意味・わかりやすい解説

沖縄開発庁【おきなわかいはつちょう】

旧庁名。沖縄の本土復帰にともない,1972年5月総理府の外局として設置された行政機関。沖縄における経済振興と社会開発を図るため,総合的計画の作成および実施に関する事務の総合調整と推進にあたる。長官には国務大臣があてられ,付属機関として沖縄開発審議会,地方部局として沖縄総合事務局が置かれた。なお同庁とともに1972年5月沖縄・北方対策庁(1970年設立)から分離設置された北方対策本部は,北方領土問題の調査や,かつてその地域に居住した者の援護などにあたる。中央省庁等改革基本法により同庁は2001年から総理府,経済企画庁と統合されて〈内閣府〉となり,その沖縄振興局などに機能が継承された。また北方対策本部の機能も内閣府に統合された。
→関連項目新石垣空港総理府

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「沖縄開発庁」の意味・わかりやすい解説

沖縄開発庁
おきなわかいはつちょう

国家行政組織法および沖縄開発庁設置法により総理府の外局として設置された国の行政機関。沖縄における経済の振興および社会の開発をはかるため,総合的な計画 (沖縄振興開発計画) を作成し,ならびにその実施に関する事務の総合調整および推進にあたることを主たる任務とする。沖縄の本土復帰が実現した 1972年5月に設置された。国務大臣をもってあてられる沖縄開発庁長官を長とし,内部部局として総務局および振興局,地方支分部局として沖縄総合事務局,審議会として沖縄振興開発審議会がおかれた。 2001年1月省庁再編により経済企画庁,総理府と統合され内閣府となった。

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