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波羅蜜 ハラミツ

デジタル大辞泉の解説

はらみつ【波羅蜜】

《〈梵〉pāramitāの音写。到彼岸・度と訳す》仏語。迷いの世界である此岸(しがん)から、悟りの彼岸(ひがん)に到達すること。また、そのための修行。六波羅蜜十波羅蜜がある。波羅蜜多(はらみった)。
《「ぱらみつ」とも》クワ科の常緑高木。葉は楕円形革質雄花雌花とが咲き、円筒状の淡黄色の実を結ぶ。果実は食用、材は建築・器具用。インドの原産。ながみパンのき。ジャックフルーツ

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大辞林 第三版の解説

はらみつ【波羅蜜】

〘仏〙 〔 pāramitā〕 〔「到彼岸」 「度」と意訳する〕 迷いの世界から悟りの世界へ至ることの意。実際には、そのために菩薩の行う修行のこと。波羅蜜多。 → 六波羅蜜十波羅蜜じつぱらみつ
〔「ぱらみつ」とも〕 クワ科の常緑高木。南アジアの熱帯地方で広く栽培される。雌雄同株。果実は長さ約50センチメートル、径約20センチメートルの楕円体で、淡黄色に熟し、果肉は甘味があって食用とする。材は建材・家具材とする。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

波羅蜜
はらみつ

仏教、とくに大乗仏教の実践の根幹となる術語。サンスクリット語およびパーリ語のパーラミターpramitの音写。「波羅蜜多(はらみった)」とする訳者もある。原語はparama→prami+t→pramitで、paramaは完全・最上を意味して、pramitは「完成、極致」を表すが、漢訳者はこれをpra(m)+i+taと解して、praは他・彼岸(ひがん)、iは「行く」を表すから、全体を「到彼岸」「度」と訳す場合が多い。チベット訳もこれに倣う。
 大乗仏教は、〔1〕布施(ふせ)(与える)、〔2〕持戒(じかい)(戒律を守る)、〔3〕忍辱(にんにく)(耐え忍ぶ)、〔4〕精進(しょうじん)(努力修行)、〔5〕禅定(ぜんじょう)(精神集注)、〔6〕智慧(ちえ)(般若(はんにゃ)ともいう)の六波羅蜜(ろっぱらみつ)を説く。その際、布施には、施者、受者、施物にいっさいこだわらず、とらわれないのを、布施波羅蜜と称するように、かならず「空(くう)」思想によって裏づけられる。のち、さらに、方便、願、力、智の四を加えて、十波羅蜜(じっぱらみつ)の説もある。[三枝充悳]

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世界大百科事典内の波羅蜜の言及

【仏教】より

…定と慧を合わせて止観(しかん)ということもある。大乗では実践を六波羅蜜(ろくはらみつ)にまとめる。波羅蜜とは完成されたあり方,もしくは理想世界(彼岸)にわたることと解釈される。…

【六波羅蜜】より

…〈ろっぱらみつ〉ともいう。波羅蜜はサンスクリットのpāramitāを音写した語で,波羅蜜多ともされる。〈完成した,到達した〉を意味し,仏教経典では古くは〈度(ど)〉,またのちには〈到彼岸(とうひがん)〉などとも訳されている。…

※「波羅蜜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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