浮足立つ(読み)ウキアシダツ

デジタル大辞泉 「浮足立つ」の意味・読み・例文・類語

うきあし‐だ・つ【浮(き)足立つ】

[動タ五(四)]《「うきあしたつ」とも》
不安や恐れで落ち着きを失う。逃げ腰になる。「倒産のうわさに社員が―・つ」
俗に、期待で浮かれた気持ちになり、そわそわする。「開幕を前に―・っている」
[補説]文化庁が発表した令和元年度「国語に関する世論調査」では、「恐れや不安を感じ、落ち着かずそわそわしている」で使う人が26.1パーセント、「喜びや期待を感じ、落ち着かずそわそわしている」で使う人が60.1パーセントという結果が出ている。
[類語]動揺波立つぐらつくたゆたう乱れる動ずる揺さぶる揺るがすぐらぐら悩乱惑乱

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「浮足立つ」の意味・読み・例文・類語

うきあし‐だ・つ【浮足立】

  1. 〘 自動詞 タ行五(四) 〙 ( 「うきあしたつ」とも )
  2. かかとが上がって、つま先立ちとなる。
    1. [初出の実例]「なほも引けば、浮足立(ウキアシダ)ちて海中より、裸(はだか)漁師は引上げられ」(出典:今弁慶(1891)〈江見水蔭〉八)
  3. (不安や不満を感じて)逃げ出しそうになる。逃げ腰になる。また、そわそわして落ち着かなくなる。〔大増訂ことばの泉(1908)〕
    1. [初出の実例]「武者の前には、戦はずして浮足立った敵陣が」(出典:形(1919‐22頃か)〈菊池寛〉)

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