デジタル大辞泉
「乱れる」の意味・読み・例文・類語
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みだ・れる【乱・紊】
- 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]みだ・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 - ① 入りまじる。錯綜する。錯乱する。
- [初出の実例]「梅の花枝にか散ると見るまでに風に乱(みだれ)て雪そ降り来る」(出典:万葉集(8C後)八・一六四七)
- ② ばらばらになる。散乱する。
- [初出の実例]「愛(うるは)しと さ寝しさ寝てば 刈薦(かりこも)の 美陀礼(ミダレ)ば美陀礼(ミダレ) さ寝しさ寝てば」(出典:古事記(712)下・歌謡)
- ③ 秩序だったものが混乱する。だらしなくなる。
- [初出の実例]「人各任(よさし)有り。掌ること濫(ミタレ)ざる 冝し」(出典:日本書紀(720)推古一二年四月(岩崎本訓))
- ④ (態度・服装などが)格式ばらない。くつろぐ。
- [初出の実例]「内裏(うち)わたりなどのやんごとなきも、けふはみなみだれてかしこまりなし」(出典:枕草子(10C終)三)
- ⑤ 平静でなくなる。正体を失う。動揺する。
- [初出の実例]「瞋恚の纏に擾乱せられ、懵ひ憒(ミタレ)て自心を渾濁す」(出典:石山寺本瑜伽師地論平安初期点(850頃)六八)
- ⑥ ( 「心が乱れる」「思いが乱れる」の意で ) あれこれと思いわずらう。
- [初出の実例]「伊豆の海に立つ白波のありつつもつぎなむものを美太礼(ミダレ)しめめや」(出典:万葉集(8C後)一四・三三六〇)
- ⑦ ( 「色に乱れる」「女色に乱れる」の意で ) 女色に迷う。好色心にまどう。
- [初出の実例]「さかしき人も女のすぢにはみだるるためしあるを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)藤裏葉)
- ⑧ ( 「国が乱れる」「世が乱れる」の意で ) 騒乱が起こる。平和でなくなる。
- [初出の実例]「みだれむ世をも見候べき」(出典:平家物語(13C前)二)
- ⑨ 組成が崩壊する。腐る。
- [初出の実例]「膿(う)み爛(ミタレ)き、虫蛆(むし)となり楽しむべからず」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)五)
- ⑩ 身をやつして乞食、非人となる。
- [初出の実例]「いや旦那のおっしゃる通り、大概乱れかかってをりますわい」(出典:浄瑠璃・伊賀越道中双六(1783)六)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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乱れる
①1964年公開の日本映画。監督:成瀬巳喜男、脚本:松山善三、撮影:安本淳。出演:三益愛子、高峰秀子、加山雄三、草笛光子、白川由美、坂部紀子、柳谷寛ほか。
②東海テレビ制作、フジテレビ系列放映による日本の昼帯ドラマ。1965年11月~1966年1月放映(全65回)。①のテレビドラマ化。出演:南田洋子、中山仁、吉川満子ほか。
③TBS系列放映による日本の昼帯ドラマ。花王愛の劇場。①の2度目のテレビドラマ化作品。1977年3~5月放映(全45回)。出演:武原英子、速水亮、横内正ほか。
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