惑乱(読み)ワクラン

デジタル大辞泉 「惑乱」の意味・読み・例文・類語

わく‐らん【惑乱】

[名](スル)冷静な判断ができないほど心が乱れること。また、人の心などをまどわし乱すこと。
「お政は心中―して殆ど昏倒せん許りに悲しい」〈左千夫・告げびと〉
[類語]動揺波立つぐらつくたゆたう乱れる動ずる浮き足立つ揺さぶる揺るがすぐらぐら悩乱狂わしい狂おしい物狂おしい悩ましい熱狂的身を焦がす悶悶もんもん切ないやりきれない思い乱れる思い悩む思い焦がれるめろめろぞっこん首ったけのめり込む入れ込む夢中血道を上げる骨抜きいかれる溺れるふける凝る耽溺たんでき惑溺執心頓着とんじゃく執着固執偏執我執とらわれる深入りはまるはまり込む入れあげる病み付きとりこ心酔心ここにあらず心を奪うむな苦しい息苦しい重苦しい苦痛る瀬無い憂さ憂い不如意堅苦しい気詰まり忍びないエキセントリック逆上のぼせるのぼせるアブノーマル常軌を逸する乱心取り術無い辛酸をなめる心を痛める艱難かんなん思い煩う

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精選版 日本国語大辞典 「惑乱」の意味・読み・例文・類語

わく‐らん【惑乱】

  1. 〘 名詞 〙 心がまどい乱れること。また、人の心をまどわし乱すこと。
    1. [初出の実例]「むかしすてられし群徒の人天を惑乱するなり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)仏性)
    2. [その他の文献]〔史記‐始皇本紀〕
    3. 「若し彼が頭脳は少しく惑乱(ワクラン)せしにあらずや」(出典:狐の裁判(1884)〈井上勤訳〉一一)

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普及版 字通 「惑乱」の読み・字形・画数・意味

【惑乱】わくらん

まどい乱れる。〔史記、秦始皇紀〕(李斯の上言)今生、今を師とせずして古を學び、以て當世を非(そし)り、黔首(けんしゆ)(人民)を惑亂す。~古を以て今を非るは、族(滅)せん。

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