海域公園(読み)カイイキコウエン

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

海域公園

国立・国定公園内に環境省が定める。「海中公園」が今春の法改正で名を変え、海上や海岸、干潟など広く指定できるようになった。埋めたてなど開発が規制され、特定の動植物の捕獲やエンジン付き船の使用を禁じる区域を設けることができる。漁業への影響はほとんどない。25の国立・国定公園内に計82地区(2~274ヘクタール)あるが、瀬戸内海国立公園にはない。

(2010-09-29 朝日新聞 朝刊 山口 1地方)

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百科事典マイペディアの解説

海域公園【かいいきこうえん】

すぐれた景観を維持し,その景観を大切に利用することを目的とする公園。2010年4月に始まった制度で,従来の海中公園地区の制度を改定し,美しい海域環境を構成する干潟や岩礁域などを守るように指定する。2010年4月現在,日本全国で160ヵ所が指定されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海域公園
かいいきこうえん

海域公園とは、優れた海域の景観を保護するため指定される海域公園地区と、その周辺1キロメートルの海面の普通地域、ならびに海域公園地区の海域景観を利用するための施設(関連施設を含む)を総括することばである。海域公園地区は、環境大臣(旧環境庁長官)が、国立公園または国定公園の海域の景観を維持するため、公園計画に基づいてその区域の海面内に指定することになっている。2012年(平成24)現在、海域公園と指定された地区は69か所ある。
 歴史的にみると、1962年アメリカのシアトルで開催された第1回世界国立公園会議において、各国で海中公園について検討するよう勧告が出され、日本では1967年財団法人海中公園センターが設立された。1970年串本(くしもと)海中公園地区など亜熱帯海区を中心に10地区の第一次海中公園地区指定が行われ、2010年の自然公園法の一部改正施行に伴い海中公園から海域公園の名称に改められた。当初の10地区から逐次増加して今日に至っている。
 海域公園地区内においては、環境保護のため、国立公園の場合は環境大臣、国定公園の場合は都道府県知事の許可を受けなければ、工作物の構築、鉱物・動植物の採取、海底の形状変更、汚水の排出などは禁止されている。
 海域景観を利用するための施設としては、グラスボート、海中展望塔、その他の施設がある。和歌山県の串本海域公園の例を述べると、水族館、海中展望塔、半潜水型海中観光船、海中公園レストランなどがある。今後はスノーケリングやダイビングによる自然観察も考慮されよう。海中展望塔は串本のほか、千葉県勝浦、沖縄県部瀬名岬、高知県土佐清水、佐賀県玄海などにもある。[岡村健二]

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