海洋災害(読み)かいようさいがい(英語表記)marine disaster

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海洋災害
かいようさいがい
marine disaster

海洋に関係のある災害をいう。海難浪害高潮津波,海水被害など海水の運動によるもの,海岸浸食のように長年月にわたる海水の力で陸地に変化を与えるもの,濃霧塩害など気象災害の性格をもつものなどがある。歴史上最大の海難は 1912年イギリスの旅客船『タイタニック号』が氷山に衝突し沈没したもので,1513人が死亡した。日本では 54年『洞爺丸』が沈没したとき,同じ台風のために沈没した他の4隻を合せ死者 1440人といわれる (→洞爺丸事故 ) 。浪害は航行船舶の海難や高潮,海岸浸食などいろいろな形で起る。 59年の伊勢湾台風では波高 10mの大波によって海岸施設が破壊され,名古屋地方では高潮によって干拓堤防が破壊された。高潮は満潮と台風通過の時刻が重なるときに起りやすく,地盤沈下地域などが高潮の恐怖に脅かされる。津波は日本に古来起っている。ほかに,海塩が陸地の樹木作物を枯らす被害,第五福竜丸事件のような放射能による海水汚染なども海洋災害といえる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海洋災害
かいようさいがい

海洋に関連する災害。津波や高潮のように不意に突発した強大な力により、人が死傷したり、家屋などに被害があった場合の原因と結果をあわせていう。津波、高潮などのように原因が完全に自然条件である自然災害、海岸の重油タンクから油が海に流れ出した場合のような人為的災害、自然災害と人為的災害が相乗的、波及的に起こった場合の三つに大別できる。海洋災害のうち自然災害には、津波、高潮、潮害、浪害、塩害、異常潮(いじょうちょう)、赤潮、海難などがある。人為的災害には、海岸の工場などから過失による油、汚水などの流失がある。自然災害と人為的災害の相乗的なものには、ある種の海難、海洋汚染、自然災害後の二次的災害などがある。

[半澤正男]

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