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消費税増税問題 しょうひぜいぞうぜいもんだいissue of increasing consumption tax

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知恵蔵の解説

消費税増税問題

2011年度までにプライマリー・バランスを黒字化することを目標に、歳入・歳出一体改革を進めようとすれば、必然的に消費税の増税が焦点となる。歳出・歳入一体改革を進めるため06年5月25日に初会合をした「財政・経済一体改革会議」は、5年後に予想される財政赤字額17兆円を消費税のみで相殺する場合、現行の5%から12%程度まで税率を引き上げる必要があるなどと議論していた。さらに消費税を社会保障の安定財源として増税するという主張が強まっている。07年10月17日の経済財政諮問会議では、社会保障の給付水準を維持していくためには、2025年度に消費税を11%から17%に引き上げる必要があるとの試算が示されている。07年11月20日の政府税制調査会答申でも、消費税の社会保障財源化が唱えられている。しかし、消費税は所得の少ない者ほど負担が大きくなるため、「格差社会」が議論されていることもあり、消費税増税への批判も高まっている。

(神野直彦 東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授 / 2008年)

消費税増税問題

2012年4月時点で5パーセントである消費税を増税する一連の動きに関する問題。野田佳彦内閣は、最重要課題とする消費税増税関連法案を、2012年3月に閣議決定した。野田内閣及び民主党税制調査会・一体改革調査会は消費税率を、14年4月には8パーセント、15年10月には10パーセントと、2段階で引き上げるとしている。
日本の消費税率は1989年の消費税法(竹下内閣時に成立)施行時には3パーセントであったが、97年には「福祉の充実」の名目で5パーセントに引き上げられている。民主党は2009年の衆議院総選挙において、消費税を4年間は引き上げないとの公約を掲げて圧勝した。しかしながら、政権獲得後の翌10年には消費税引き上げを示唆し始め、直後の参議院選では大敗を喫する。それにもかかわらず、野田首相は11年11月の主要20カ国・地域(G20)首脳会議では、財政再建のために消費税率を10パーセントに引き上げるとした。
国民新党は消費税引き上げをしないことを公約していた。このため、消費税増税関連法案についての閣議決定に先立ち、同党の亀井静香代表が連立政権からの離脱を表明したものの、同氏が代表を解任されて離党する結果となった。かねてより消費税の引き上げを党議決定している自民党を始め、野党にも増税に対する見解に隔たりや違いが見られ、国会各会派では意見が錯綜(さくそう)する。民主党内についても、小沢一郎民主党元代表グループなどが意図的に反発を強めているが、野田首相は「政治生命をかける」などとして増税実現に向けて強硬な姿勢を示す。衆参両院の「ねじれ国会」の状況の中で、法案の推移が注目されている(2012年4月現在)。

(金谷俊秀  ライター / 2012年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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