深刻な消費者被害を防ぎ、公正で持続可能な消費社会を築くため、自立した消費者を育てる教育を推進するための法律。正式名称「消費者教育の推進に関する法律」(平成24年法律第61号)。2012年(平成24)8月に公布され、同年12月に施行された。消費者が自らの利益の擁護、増進のために自主的、合理的な行動ができ、さらに、将来世代の生活、内外の社会情勢、地球環境に与える影響などを考慮しつつ、消費における選択と行動ができるようになることを目的とする。同法では、このような消費行動を通して形づくられる社会を「消費者市民社会」とよぶ。
消費者基本法は、消費者に対し、消費と環境の問題に関する教育機会を提供することを基本理念とするが、消費者教育推進法は、この消費者教育を総合的かつ一体的に推進するため、理念、定義、国や地方および個人の責務などを定めたものである。国民がみな消費者でもあることを前提に、時代や社会の変化に応じて適切に自立した行動をとる能力を身につけるため、消費者教育に以下の四つの新しい視点が盛り込まれている。(1)消費者が主体的に消費者市民社会の形成に参画できるための積極的支援、(2)国と地方公共団体の責務の明示、(3)消費者団体、事業者および事業者団体の努力規定の明示、(4)学校、大学、地域における消費者教育のあり方の具体化。
従来のような消費者被害の予防と対処だけでなく、消費行動の影響を、使用、廃棄、再生といった社会の営みにまで踏み込んで、消費者の自覚を促している。
[編集部]
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