温泉余土(読み)オンセンヨド

デジタル大辞泉 「温泉余土」の意味・読み・例文・類語

おんせん‐よど〔ヲンセン‐〕【温泉余土】

火山地帯で、噴気孔温泉湧出口付近の岩石熱水作用で変質してできた軟らかい粘土。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「温泉余土」の意味・読み・例文・類語

おんせん‐よどヲンセン‥【温泉余土】

  1. 〘 名詞 〙 温泉付近の岩石が、温泉活動や火山ガス影響で変質し、粘土化したもの。灰白色青黒色で、水を吸うと膨脹し、崩壊を起こしやすい。硫気粘土。
    1. [初出の実例]「熱海口は坑口から九千呎(フィート)附近で断層と温泉余土(ヲンセンヨド)地質にぶつかって」(出典:旅‐昭和九年(1934)一一月号・丹那トンネル〈平山復二郎〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「温泉余土」の意味・わかりやすい解説

温泉余土
おんせんよど
solfataric clay

温泉や噴気の熱によって周囲の岩石が分解,変質してできた粘土鉱物。灰白色や青白色を呈する。熱海 (静岡県) ,箱根 (神奈川県) や長野県諏訪など,温泉地に広く分布する。水を含むと膨張し,流動しやすい。 1953年箱根早雲山で温泉余土の地すべりが起り,大きな災害が生じた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android