温泉華(読み)オンセンカ(英語表記)sinter

翻訳|sinter

デジタル大辞泉 「温泉華」の意味・読み・例文・類語

おんせん‐か〔ヲンセンクワ〕【温泉華】

温泉中に溶けている硫黄珪酸石灰などの成分が沈殿したもの。湯の花。

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精選版 日本国語大辞典 「温泉華」の意味・読み・例文・類語

おんせん‐かヲンセンクヮ【温泉華】

  1. 〘 名詞 〙 温泉や鉱泉中に溶けている成分が湧き口や流路などに沈澱したもの。硫黄華珪華石灰華などあり、特に硫黄華は湯の花と呼ばれる。浴用薬用に、また化学工業原料に利用される。

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改訂新版 世界大百科事典 「温泉華」の意味・わかりやすい解説

温泉華 (おんせんか)
sinter

温泉湧出口付近に生じた温泉沈殿物。温泉水が地表に湧出し,温度や圧力が低下して大気に接し,あるいは生物の活動によって,溶存成分の一部が沈殿したもの。沸騰点に近い高温泉では無水ケイ酸を主成分とする白色ケイ華,カルシウムを主成分として含む中性泉では炭酸カルシウムよりなる石灰華,硫化水素泉では淡黄色の硫黄を主成分とする湯の華(花),台湾の北投温泉や秋田県玉川温泉では放射性物質を含む北投石(ほくとうせき)(硫酸鉛硫酸バリウムの固溶体)など各種の温泉華がある。長年月にわたり温泉華が沈殿し続けると,大きなドーム状の噴泉塔やあるいは階段状に並ぶ温泉華の池などが形成される。アメリカのイェローストーン国立公園はさまざまな形の噴泉塔,温泉華の池で有名。日本では岩手県夏油(げとう)温泉の天狗の湯にある高さ20mの石灰華ドーム,石川県岩間温泉の噴泉塔が有名。硫黄を主成分とする湯の華を採集乾燥したものが,温泉地のみやげ品として売られている。
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百科事典マイペディア 「温泉華」の意味・わかりやすい解説

温泉華【おんせんか】

湯のはな(花,華)とも。温泉水の沈殿物。温泉水が地表に出てから,温度・圧力の低下,含有ガスの逃失,空気その他との化学反応,バクテリアの作用などにより生ずる。硫黄華,石灰華(方解石かアラレ石),ケイ華(タンパク石),セッコウ緑礬(りょくばん)や北投石などの硫酸塩,褐鉄華(重炭酸鉄の酸化沈殿),毛礬(硫化水素と温泉粘土の作用でできる針状結晶)など。
→関連項目草津[町]

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岩石学辞典 「温泉華」の解説

温泉華

多孔質で凝固したか,あるいは緻密な炭酸カルシウムで,温泉の周囲あるいは川底に堆積する.しばしば植物の周囲を覆って堆積し樹枝状の形を形成する[Pettijohn : 1949].

温泉華

温泉沈澱物

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「温泉華」の意味・わかりやすい解説

温泉華
おんせんか

温泉沈殿物

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