水などの液状物が気道内に吸引され,窒息によって死亡することである。一般に,全身が水や液体の中に溺没して窒息死した場合をいうが,浅い溝の中や水たまりなどに顔面をつっこんで窒息死した場合も溺死という。水中で発見された死体は水中死体といわれ,このほとんどは溺死であるが,水浴死といわれる冷水刺激による急死や,他殺死体を水中に投入したような,他の原因で死亡したものもある。溺死は自殺や自己過失や災害によって生じるものがほとんどであるが,まれには酒に酔った人などを水中に突き落として死亡させたり,無理心中などによる他殺がある。死体には,窒息の一般所見のほかに,溺死に特有な,鼻や口部の白色泡沫塊,肺の膨隆・重量増大・異物含有,胸腔内への血性液の漏出がみられる。溺死の判定は上記のほか,肺内に水とともに吸入されたケイ藻類が肺から全身臓器に運ばれるので,肺や肝臓などからケイ藻を検出することで可能である。
執筆者:小嶋 亨
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