(読み)タイ

デジタル大辞泉 「滞」の意味・読み・例文・類語

たい【滞〔滯〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]タイ(慣) [訓]とどこおる
物事一所にとどまって進まない。とどこおる。「滞貨滞納延滞凝滞渋滞遅滞沈滞停滞
ある場所に足をとめる。「滞欧滞空滞在滞日滞留

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精選版 日本国語大辞典 「滞」の意味・読み・例文・類語

とどこおりとどこほり【滞】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「とどこおる(滞)」の連用形名詞化 )
  2. さしさわること。さしつかえること。よどむこと。停滞すること。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「寺には法師、神は禰宜などやうの者の、思ふ程よりも過ぎて、とどこほりなく聞きよく申したる」(出典:能因本枕(10C終)三一)
    2. 「遙々と物のとどこほりなき海づらなるに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)明石)
  3. 期限が過ぎても支払わないこと。所定の期限が過ぎても、返済・納付されないこと。また、その金額。滞納金。
    1. [初出の実例]「或家よりよび込、古きとどこほりをことはる」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一五)

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普及版 字通 「滞」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(旧字)滯
人名用漢字 14画

[字音] タイ・テイ
[字訓] とどこおる・とどまる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は帶(帯)(たい)。〔説文十一上に「凝(とどこほ)るなり」とあり、凝滞することをいう。転じて滞留・遅滞の意となる。〔楚辞漁父〕に「人は物に凝滯せず 能(よ)く世と推移す」の句がある。

[訓義]
1. とどこおる、とどまる、つかえる。
2. ぐずつく、なずむ、しぶる、こだわる。
3. こる、こりかたまる。
4. ひさしい。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕滯 トドコホル・トドム・タユム・ヒサシ・マタシ・イル・オコス・オソシ

[熟語]
滞遺・滞滞淹・滞下・滞貨滞礙・滞客・滞久・滞固・滞獄・滞在・滞財・滞思・滞積滞疾滞訟・滞穂滞拙・滞想滞塞・滞泥・滞念・滞納滞沛滞魄滞憤・滞務滞悶・滞留滞累
[下接語]
委滞・鬱滞・延滞・淹滞・礙滞・陥滞・閑滞・久滞・窮滞・凝滞・窘滞・稽滞・結滞・蹇滞・濡滞・渋滞・積滞・遅滞・蓄滞・沈滞・停滞・頓滞・廃滞・壅滞・流滞・留滞・淪滞

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