燧人(読み)スイジン

デジタル大辞泉 「燧人」の意味・読み・例文・類語

すいじん【燧人】

中国古代、伝説上の帝王民衆に火の技術食物調理法を教えたという。

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普及版 字通 「燧人」の読み・字形・画数・意味

【燧人】すいじん

はじめて火食を教えた伝説上の王。〔中論、治学〕太昊(たいかう)、天地卦を畫(くわく)し、燧人、時令を察して火を鑽(き)り、軒、鳳鳴を聞きて律をし、倉頡(さうけつ)、鳥跡て書を作る。斯(こ)れ大の學なるか。

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改訂新版 世界大百科事典 「燧人」の意味・わかりやすい解説

燧人 (すいじん)
Suì rén

中国古代伝説上の帝王,三皇一人太古,人々は火を知らず,食物を生で食べ,病気が絶えなかった。そのとき聖人が出,燧(火打石)で火を得て,食物を調理することを教えた。人々はその人を天子とし,燧人氏とよんだ。燧人の伝説が書物に登場するのは戦国末であるが,火が神聖なものであり,食物の調理が文化の第一歩であることを反映した物語は,ずっと古い時代から人々の間に伝えられていたと考えられる。
三皇五帝
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「燧人」の意味・わかりやすい解説

燧人
すいじん

中国古代の伝説上の皇帝。三皇の一人。火食することを発明したという。燧とは火をとる道具である。人々が動植物をなまのまま食して病気に悩まされていたとき、燧人が木をこすって火をとり、食物を料理することを教えたという。燧人神話の原型は古いが、三皇伝説となったのは戦国時代以後であろう。

[宇都木章]

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