版行(読み)ハンコウ

デジタル大辞泉 「版行」の意味・読み・例文・類語

はん‐こう〔‐カウ〕【版行/板行】

[名](スル)
書物文書などを印刷して発行すること。刊行。「江戸末期に―された名所図絵」
印判はんはんこ
「丸で―におした様な事をぺらぺらと一通り述べたが」〈漱石野分
アクセント1はハンコー2はハンコー。
[類語]出版発行上梓じょうし上木じょうぼく刊行発刊公刊印行発兌はつだ

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精選版 日本国語大辞典 「版行」の意味・読み・例文・類語

はん‐こう‥カウ【版行・板行】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 書籍・文書などを版木で印刷して発行すること。また、その印刷したもの。印行。出版。
    1. [初出の実例]「明教大師五書要義日本未板行之者」(出典:大東急記念文庫蔵夾註輔教編‐刊記(1351))
    2. 「近世医書板行せし初は医書大全なり」(出典:養生訓(1713)六)
  3. 版木(はんぎ)をいう。
    1. [初出の実例]「情死の名を浄瑠璃の板行に残すか」(出典:人情本・祝井風呂時雨傘(1838)一一回)
  4. 印判。印形印章。はんこ。
    1. [初出の実例]「不判行候者、御供米・供菜・菓子御油等之物可通候歟」(出典:春日社記録‐中臣祐臣記・嘉禎二年(1236)一〇月八日)

はん‐こ【版行・板行・判子】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「判子」はあて字 )
  2. ( 「版行絵(はんこうえ)」の略 ) 絵草紙錦絵など一枚ずりの版行物。
    1. [初出の実例]「一口ばなしのはんこ見なさらんか おかし」(出典:咄本・新板一口ばなし(1839)七)
  3. 印判。印形。判。
    1. [初出の実例]「市松が尻へ墨を付、菊座の所を版行(ハンコ)に押て」(出典:咄本・今歳咄(1773)市松)

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普及版 字通 「版行」の読み・字形・画数・意味

【版行】はんこう(かう)

出版。刊行。〔広陽雑記、三〕林長のに聲位左一册り。~其の書已經(すで)に版行す。予(われ)之れを求むること數年、(つひ)に得べからず。

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