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物質と記憶 ぶっしつときおく Matière et mémoire

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

物質と記憶
ぶっしつときおく
Matière et mémoire

フランスの哲学者 H.ベルグソンの著作。 1896年初版。副題に「身体の精神に対する関係についての試論」 Essai sur la relation du corps à l'espritとあるように,古典的な心身問題を,物質的現象の意識のなかにおける繰返しである記憶の観点から論じたもので,四つの章と,概要および結論から成る。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぶっしつときおく【物質と記憶 Matière et mémoire】

ベルグソンの第2主要著作。1896年刊。前著《意識の直接与件に関する覚書》(1889)でみずからの立場を確立した青年ベルグソンが,近代ヨーロッパ哲学の中心問題の一つ,心身関係の解明に挑んだもの。デカルトは精神と身体は松果腺を通じて作用しあうとしたが,この交互作用説は思惟と延長のおのおのに排他的な自立性を認めるその実体論と矛盾し,解決は後代にゆだねられた。ベルグソンは真実在を持続の流動とする立場から,心(記憶)と身体(物質)を持続の緊張と弛緩の両極としてとらえ,双方がその異質性にもかかわらず持続の律動を通じて〈2本のレールが合流するように〉相互にかかわりあうことを,最先端の科学的成果を踏まえて立証した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

物質と記憶
ぶっしつときおく
Matire et mmoire

ベルクソンの第二主要著作。1896年刊。デカルト以来の精神‐物質二元論を継承し、両者の関係を独自の時間的視角から解明した書。心的実在には持続の緊張‐弛緩(しかん)によって「質的に異なるもろもろの層」があり、「純粋記憶」が外的事象にかかわらぬ純粋に心的な「時間的総合(サンテーズ)」であるとすれば、「純粋知覚」においてわれわれは物質の「記憶なき」現在反復のリズムと合体する。が、この二つは「観念的極限」にすぎず、いわゆる「生きる」とは知覚に応じて諸層の記憶を組織化しつつ、物質リズムに心的リズムをねじ込んで前者を後者に同化し方向づけることにあり、心身関係なるものも、脳なる「身」がその物質としての運動性によって、「思考のうちイマージュすなわち運動になりうる部分」を「行動へと外化する」作業とされる。[中田光雄]
『田島節夫訳『物質と記憶』(『ベルグソン全集 第二巻』1965・白水社)』

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