( 1 )モロコシ(蜀黍)の上にトウ(唐)を冠したもの。本来、モロコシも中国の意であるから、さらにトウを付けるのは不自然だが、先に日本に渡来したモロコシの語源が忘れられ、後に渡来した「玉蜀黍」が「中国から伝わった蜀黍」として命名されたものか。また、トウモロコシという語形は、現代では関東を中心に分布しているが、その北隣にトウキビ系の語が、西隣にモロコシという語形が分布するので、この二語系の混淆とも考えられる。
( 2 )中国経由で日本に渡来したかどうかは明らかでなく、挙例の「本朝世事談綺」のように南蛮渡来と考えるものもある。そのため、ナンバンキビをはじめとする、ナンバンを冠した語形も多くある。
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...