単細胞藻類である珪藻の遺骸(いがい)からなる珪質の堆積(たいせき)物で、珪藻土の本質は含水非晶質二酸化ケイ素である。純粋なものは白色であるが一般には黄灰色を呈し、多孔質で軽く、顕微鏡で見るとたくさんの穴がある。普通は粘土、火山灰、有機物などの夾雑(きょうざつ)物が混じっている。海成層、湖成層のいずれからも産出するが、おもなものは新生代古第三紀~新第三紀以降のものである。日本では主として日本海地区油田地帯の新第三紀海成層、中部地方以西に散在する湖成層に産出する。世界的にはアメリカのカリフォルニア州、ドイツの泥炭地域などに産出する。珪藻土はたくさんの小穴が開いているので、濾過(ろか)助剤としてよく用いられる。また水分を大量に保持するので、乾燥地の土壌改良材として、その他、保湿性と耐火性から建材として用いられている。
[小山雄生]
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