珪藻土(読み)ケイソウド

デジタル大辞泉 「珪藻土」の意味・読み・例文・類語

けいそう‐ど〔ケイサウ‐〕【×珪藻土】

珪藻遺体海底湖沼の底などに沈殿してできた堆積物たいせきぶつ主成分二酸化珪素。純粋なものは白色、ふつうは淡黄色で、多孔質断熱材保温材吸着剤・研磨剤・濾過ろか剤やダイナマイト製造などにも使用

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精選版 日本国語大辞典 「珪藻土」の意味・読み・例文・類語

けいそう‐どケイサウ‥【珪藻土】

  1. 〘 名詞 〙 珪藻の遺体から成る珪酸質の細粒堆積(たいせき)物。純粋なものは白色、ふつうには粘土火山灰、有機物などを含み黄灰色。多孔質でチョークに似た外観をもつ。海底、湖底、温泉などに堆積する。吸着剤、濾過剤、保温剤、研磨剤などに用いられる。〔日本風景論(1894)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「珪藻土」の意味・わかりやすい解説

珪藻土
けいそうど

単細胞藻類である珪藻の遺骸(いがい)からなる珪質の堆積(たいせき)物で、珪藻土の本質は含水非晶質二酸化ケイ素である。純粋なものは白色であるが一般には黄灰色を呈し、多孔質で軽く、顕微鏡で見るとたくさんの穴がある。普通は粘土、火山灰、有機物などの夾雑(きょうざつ)物が混じっている。海成層、湖成層のいずれからも産出するが、おもなものは新生代古第三紀~新第三紀以降のものである。日本では主として日本海地区油田地帯の新第三紀海成層、中部地方以西に散在する湖成層に産出する。世界的にはアメリカのカリフォルニア州、ドイツの泥炭地域などに産出する。珪藻土はたくさんの小穴が開いているので、濾過(ろか)助剤としてよく用いられる。また水分を大量に保持するので、乾燥地の土壌改良材として、その他、保湿性と耐火性から建材として用いられている。

[小山雄生]

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岩石学辞典 「珪藻土」の解説

珪藻土

diatomaceous earth: 珪藻の殻でできた,明色の柔らかく砕けやすい多孔質の珪酸質堆積物.海綿の針状骨片,放散虫の骨格,粘土鉱物,シリカ砂,アルカリ土類などが不純物として存在する[Hatch, et al. : 1938, Pettijohn : 1975].インフゾリオライト(infusoriolite)[Senft : 1857], 滴虫土(infusorial earth)[Hatch, et al. : 1938], マウンテン・ミール(mountan meal)[Tarr : 1938].
diatomite: 珪藻土質土壌.また緻密でチャートに似た石化した珪藻に富む堆積物[Hatch, et al. : 1938, Pettijohn : 1975].珪藻が局部的に濃集したもの.

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家とインテリアの用語がわかる辞典 「珪藻土」の解説

けいそうど【珪藻土】

珪藻(植物プランクトンの一種)の遺骸が海底や湖沼の底などに沈殿して化石化した泥土。主成分は二酸化珪素。純粋なものは白色、一般的には黄灰色。多孔質構造のため、吸湿剤・保温剤・断熱剤・濾過(ろか)剤などに用いる。壁材にも適し、ホルムアルデヒドなども吸着するのでシックハウス症候群を抑えるともいわれる。廃棄の際は自然の土に還るため、自然環境への負荷が少ない建材とされる。

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リフォーム用語集 「珪藻土」の解説

珪藻土

藻類の一種である珪藻の殻の化石よりなる堆積物(堆積岩)で、ダイアトマイトともいう。珪藻の殻は二酸化ケイ素で出来ており、珪藻土もこれを主成分とする。壁材料に使うことにより、素材の特長である多孔性から、有害物質を吸着したり、湿度調整機能を持ち、部屋の空気を快適に保つ人に優しい素材として使用されている。

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栄養・生化学辞典 「珪藻土」の解説

珪藻土

 単細胞藻類の遺骸が堆積したもので,シリカの微細な個体.物質の吸着能があり,また耐火などの特性があるので,ろ(濾)過助剤,吸着剤などに用いる.

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