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用不用説 ようふようせつuse and disuse theory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

用不用説
ようふようせつ
use and disuse theory

J.ラマルクによって提唱された進化説。生物は環境に応じて,よく使用する器官は代を重ねるにつれて発達し,反対に使用しなくなった器官は次第に縮小・退化するという説で,一生の間に得た形質は子孫に伝えられ,代を重ねるにつれて生物が変っていくとした。ラマルクがこれを唱えた基礎には,生物には一般的な前進の傾向があり,これが特定の方向に方向づけられて器官などを発達させるとの見方があったが,獲得形質の遺伝を認めたもので,今日では否定されている。

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デジタル大辞泉の解説

ようふよう‐せつ【用不用説】

ラマルクの進化論学説。生物個体において、多用する部分はしだいに発達し、用いない器官は退化し、その後天的な獲得形質が遺伝することにより進化の現象を現すという説。ラマルク説

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百科事典マイペディアの解説

用不用説【ようふようせつ】

よく使用する器官は発達し,使用しない器官は退化し,これが子孫に遺伝していく結果,生物の進化が生じるとする進化要因説。獲得形質の遺伝が否定された現在,用不用説も認められていない。
→関連項目進化論

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法則の辞典の解説

用不用説【theory of use and disuse】

ラマルクの進化論の中心をなす説.生物の器官やその機能の発達は常にこれらの期間の使用度と関係があるというもの.

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世界大百科事典 第2版の解説

ようふようせつ【用不用説 use and disuse theory】

生物において必要のために器官の原基が生じ,また既存の器官が使用によって発達すれば,それらの性質が子孫に伝わり,使用されないで発達しなければ子孫でしだいに退化し,ついには消失するという説。つまり獲得形質遺伝の説であり,生物の適応の生成を説明するのにつごうよくはあるが,現在の生物学では認められない。ラマルクに帰されることが多いが,同時代のE.ダーウィンも説いており,むしろ両者よりはるか前からの一般的観念であったとされる。

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大辞林 第三版の解説

ようふようせつ【用不用説】

ラマルクの生物の進化に関する学説。よく使用される器官は世代を重ねるに従ってよく発達し、使用されない器官は次第に弱小となりやがて消失していくというもの。ラマルク説。

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世界大百科事典内の用不用説の言及

【獲得形質】より

…ギリシア時代のヒッポクラテスやアリストテレスもこれに関連した議論をしている。下って18~19世紀のJ.B.deラマルクは彼の進化論を展開するにあたって獲得形質遺伝を肯定していて,キリンの首が長い理由を説明する際に採用した用不用説(使用する器官は発達し,不使用器官は退化する)は有名である。19世紀のC.ダーウィンやE.H.ヘッケルも肯定的立場にあった。…

【痕跡器官】より

…生物体において,進化または飼育栽培の過程で十分発育しなくなり,同時に機能を失って,なごりをとどめるだけとなった器官。ある器官が進化的に発達しつつあるものか,退化しつつあるものかは,類縁の近い他種の生物のもつ相同器官と対比することによって間接的に知ることができる。 成体において無用化している痕跡器官には,動物ではヒトの尾椎,盲腸の虫垂,耳を動かす筋肉,ウシの犬歯,ウマの第3指以外の中足骨,モグラや洞穴性両生類の目,ウズラの前肢第1指のつめなど,植物ではキク科植物の花の中心部の花弁,雌雄異株植物の雄花にあるめしべなど,さまざまな次元で多数の例がある。…

※「用不用説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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