甲斐国分寺跡(読み)かいこくぶんじあと

国指定史跡ガイドの解説

かいこくぶんじあと【甲斐国分寺跡】


山梨県笛吹市一宮町にある寺院跡。金川扇状地のゆるい傾斜面にある臨済宗妙心寺派(りんざいしゅうみょうしんじは)の国分寺跡で、奈良時代に建立され、1922年(大正11)に国の史跡に指定された。聖武天皇の詔勅によって741年(天平13)に全国に建てられた国分寺の一つで、鎌倉期まで存続していたが、1255年(建長7)に焼失した。発掘調査の結果、東西250m、南北300mの寺域をもち、中門からめぐる回廊の内部に塔を置く大官大寺式伽藍(がらん)配置であることがわかった。講堂跡は礎石が25個しか露出しておらず、金堂の礎石は2個しか残っていないが、塔跡は大きい礎石が整然と14個残され、回廊は土塁状の形跡がある。古瓦は軒丸瓦(のきまるがわら)・軒平瓦とも多様だが、天平期のものが多く、笛吹川対岸の上土器と川田の両瓦窯(かわらがま)で焼かれた。現在、周囲は桃畑と人家になっている。国分寺跡の北約490mには甲斐国分尼寺跡がある。国分寺西南の金川両岸には6世紀後半~7世紀の多数の後期古墳があり、国分寺近くまで分布している。JR中央本線石和(いさわ)温泉駅から車で約15分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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