政事要略(読み)せいじようりゃく

  • せいじようりゃく セイジエウリャク
  • せいじようりゃく〔セイジエウリヤク〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

平安時代中期の法律政務に関する参考書。 130巻。惟宗允亮 (これむねまさすけ) の編。寛弘5 (1008) 年頃成立藤原実資の求めに応じて編したもの。現存するのは 25巻。政務に関する制度事例を項目ごとに分類配列し,関係のある律令格式,正史,日記を掲げ,中国の書物を引用し,先学のを載せている。『法曹類林』とともに平安時代法制に関する代表的な書となっている。また六国史以後の歴史書の伝わらない時代の史料を引用している点,数多くの引用書のなかには今日散逸してしまっているものが多くある点など,別の意味でも貴重である。

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デジタル大辞泉の解説

平安中期の法制書。もと130巻、現存26巻。惟宗允亮(これむねのただすけ)。寛弘6年(1009)ごろ成立。諸書から当時の制度・事例を集めて類別したもの。

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百科事典マイペディアの解説

平安時代の行政や法制についての故実(こじつ)書。1002年頃の成立。者は明法(みょうぼう)学者惟宗允亮(これむねのただすけ)。全130巻であったが,現存するのは25巻。政治制度について〈六国史(りっこくし)〉や〈律令(りつりょう)格式(きゃくしき)〉などからの引用を利用して解説,さらに惟宗家の父祖談話なども併録して説明を加えている。→明法道
→関連項目吏部王記

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世界大百科事典 第2版の解説

平安時代の政務,法制に関する書。平安中期の代表的明法学者惟宗允亮(これむねのただすけ)の撰。1002年(長保4)ころ成る。もと130巻であったが,今日残るのはわずかに25巻。年中行事,公務要事,交替雑事,糺弾雑事,至要雑事,国郡雑事,臨時雑事の7部で編成されていたらしいが,公務要事,国郡雑事,臨時雑事に該当する巻は現存しない。政務に関するあらゆる制度を,六国史,律令格式をはじめひろく和漢典籍を引用して解説し,さらに撰者みずからの見解や父祖・古老の談話などを付記して説明している。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

平安時代の法制書。もと130巻。『類聚判例(るいじゅうはんれい)』100巻の著者明法博士(みょうぼうはかせ)令宗(よしむね)(惟宗(これむね))允亮(まさすけ)が、1009年(寛弘6)ごろに完成した。政務全般に関する父祖の旧記・諸書によって、制度・事例を集めて類別したもの。現在は、年中行事、交替雑事、至要雑事の26巻を残すのみであるが、その記事は、崇神(すじん)朝から寛弘(かんこう)6年に及ぶ事例を引用し、なかでも、平安時代の事例は詳細を極める。そのため、同時代の諸制度研究の貴重な史料とされている。最古写本には、尊経閣(そんけいかく)文庫所蔵の金沢(かねさわ)文庫本があり、そのほかに、宮内庁書陵部本、内閣文庫本などがある。刊本には『改訂史籍集覧』本、『新訂増補国史大系』本などがある。

[林 幹彌]

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精選版 日本国語大辞典の解説

平安中期の法制書。一三〇巻。惟宗允亮(これむねのただすけ)著。長保四年(一〇〇二)頃成立。平安時代の政務関係の諸制度を体系的に整理し、典拠を示して論評したもの。現存分は年中行事、交替雑事などに関する二五巻だが、多くの逸文を伝え、史料的価値が高い。

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旺文社日本史事典 三訂版の解説

平安時代の法制書
1008年ころ成立。130巻。惟宗允亮 (これむねのただすけ) 著。当時の政務全般にわたっての法令・事例を集成分類したもので,現存26巻。古代法制史研究の貴重な史料。

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