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発煙硝酸 はつえんしょうさんfuming nitric acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

発煙硝酸
はつえんしょうさん
fuming nitric acid

普通の濃硝酸に,さらに二酸化窒素を溶かしたもの。密度は遊離二酸化窒素含有量とともに増減する。黄色ないし赤褐色の透明な液体で,発煙性。比重 1.48~1.54。酸化力が強く,腐食性が大。酸化剤,ニトロ化剤として重要である。

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デジタル大辞泉の解説

はつえん‐しょうさん〔‐セウサン〕【発煙硝酸】

二酸化窒素を多量に含む濃硝酸。常温で二酸化窒素の赤褐色の煙を出す。酸化力がきわめて強く、酸化剤・ニトロ化剤などとして利用。

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百科事典マイペディアの解説

発煙硝酸【はつえんしょうさん】

二酸化窒素NO2を多量に含む濃硝酸。赤褐色透明な液体。比重1.48〜1.54。酸化力がきわめて強く,空気中では褐色のNO2ガスを発生する。ニトロ化剤,酸化剤。

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大辞林 第三版の解説

はつえんしょうさん【発煙硝酸】

濃硝酸に多量の二酸化窒素を吸収させたもの。空気中で二酸化窒素の赤褐色の煙を発し、酸化力がきわめて強く、腐食性が強い。有機合成でのニトロ化剤や酸化剤として用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

発煙硝酸
はつえんしょうさん
fuming nitric acid

二酸化窒素を含む濃硝酸溶液。空気中で黄褐色の二酸化窒素NO2の気体を発生するのでこの名がある。濃硝酸に二酸化窒素を加圧作用させるか、濃硝酸に有機還元剤を作用させてつくる。赤褐色の透明な液体。NO2含量7.5%の比重1.526(20℃)、12.7%の比重1.544(20℃)。酸化力がきわめて強く、ほとんどの金属を腐食し、木材、綿などをはじめとして多くの有機物と接触すると燃焼する。硫化水素、ヨウ化水素は発火して酸化され、塩素酸カリウムは過塩素酸塩となる。酸化剤やニトロ化剤として有機合成、医薬品、染料の合成に使われる。ロケットの推進薬となる。また、硝酸ストロンチウムの発煙硝酸に対する溶解度が小さいことから、カルシウムとストロンチウムの分離定量に利用される。皮膚、眼(め)、粘膜などに触れると激しいやけどを生じる。[守永健一・中原勝儼]

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世界大百科事典内の発煙硝酸の言及

【硝酸】より

…反応式は次のとおりである。濃硝酸にNO2がさらに溶け込んでいるものを発煙硝酸という。
[用途]
 硝酸は強酸であり,酸化剤として用いられるほか,硝酸塩(工業用硝安など),ニトロ化合物(ニトログリセリン,ニトロセルロースなど),染料中間物,合成繊維(アクリロニトリル系),火薬,爆薬の原料,硝酸性窒素を含む窒素肥料または複合肥料の原料,めっき,酸洗用などの用途がある。…

※「発煙硝酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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