目やに(眼脂)

六訂版 家庭医学大全科「目やに(眼脂)」の解説

目やに(眼脂)
(眼の病気)

 結膜炎の眼脂には、さらっとした水のような(漿液性(しょうえきせい))眼脂、ねっとりとした(粘液性)眼脂、クリーム状(膿性(のうせい))眼脂などの種類があります。

 漿液性眼脂はウイルス性結膜炎で多く、粘液性眼脂はアレルギー性で多く、膿性は細菌感染で多いといえます。ちなみに膿性眼脂がどんどん出るような状態を膿漏眼(のうろうがん)と呼びます。

 しかし、これらはあくまで傾向であり、眼脂の性状だけで結膜炎の原因を特定できるわけではありません。眼脂を顕微鏡で調べ、含まれる白血球細胞の種類を特定できれば、結膜炎の原因をある程度特定できます。たとえば、単核球が多ければウイルス性、多核白血球が多ければ細菌性、好酸球が多ければアレルギー性などと診断します。

 眼脂が出ていると、ネバネバして不快ですし、物が見にくくなりますから、水で濡らしたティッシュペーパーやコットンで軽くふき取るようにします。そのあとは、石鹸でしっかり手を洗い、清潔を心がけましょう。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

百科事典マイペディア「目やに(眼脂)」の解説

目やに【めやに】

涙腺結膜分泌物に欠落した結膜上皮細胞などが混じたもの。正常では,結膜嚢への分泌物は,と少量の皮脂粘液にすぎないが,結膜に炎症が起こると,各種白血球,フィブリンなどが浸出し,結膜上皮細胞,細菌などが混じて目やにとなる。疾病により流動性粘着性,凝固性などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)「目やに(眼脂)」の解説

目やに
めやに

結膜分泌物の俗称で、眼科医は眼脂(がんし)ともいう。急性や慢性の結膜炎をはじめ、トラコーマ、眼瞼(がんけん)縁炎、涙嚢(るいのう)炎では大量に出る。その内容物は、角膜や結膜の脱落上皮、細菌やそれと闘った白血球、過剰分泌された脂肪などである。またこのような炎症による場合は、朝は目があけにくいほど出るし、昼間でも出てくる。

 なお、普段でも新陳代謝による結膜や角膜の上皮脱落物、脂肪、ごみなどが寝ている間に清掃され、翌朝目やにとなることがあるが、これはとくに異常というものではなく、神経質になることはない。結膜炎の場合はかならず充血を伴うものであり、不快感を伴わなければ放置してもよい。普段からよく手を洗って清潔に保つことが予防となる。

[大島 崇]

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世界大百科事典 第2版「目やに(眼脂)」の解説

めやに【目やに eye discharge】

ともいう。眼の分泌物から水分が乾燥して,まぶた(眼瞼)の縁,まつ毛についたものをいう。まぶたの裏の結膜で囲まれた部分を結膜囊というが,ここに分泌されるものには,主涙腺および副涙腺からの涙液,瞼板腺(マイボーム腺ともいう)および瞼縁の皮脂腺からの油性液,そして結膜の杯細胞からのムチンがある。これら液体は,いずれも角膜や結膜を潤し滑らかに保つために重要である。結膜囊に分泌されたこれらの液体の大部分は,涙点,涙小管から鼻腔へ排出されるが,約25%は露出した角結膜の表面から蒸発する。

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